今日の新聞に

入試問題作成を

予備校・塾に依頼している大学が増えている旨の報道があった.

大学側が受験生の実力や高校の知識範囲を把握していないため,

大学が独自で作る入試問題に

奇問,珍問が生じている現実を考えれば,

受験生の実態を把握している予備校・塾が問題を作成することに利点もある.

しかし,報道のような現象が生じた理由を聞いてみると

各大学が受験生を確保したいために

複数の入試方式を実施し,

問題を何種類も作らなければならないという

大学側の自縄自縛的事情によるものらしい.

今受験生は一つの大学の同じ学部を複数回にわたって受験することができる.

受験機会が増えて,合格のチャンスが広がったのかというと

そうではない.

その分,一回,一回の倍率が高く,

入試結果を見る限り,狭き門になった感さえある.

こうした受験方式を別の視点で見ると,

受験回数が増えた分,受験生一人一人の受験料負担が増大しているということであり,

何のことはない,

大学が受験生に何回も受験させて,

入試で荒稼ぎしているということなのである.

拝金主義が親切を装って貫徹していく

いつもながらの資本の論理である.

教育も聖域もなく貫徹されるこの資本の勢いは

あとどのくらい続くのであろうか.