高校が自校の進学成績を良く見せるために

優秀な生徒に資金援助をして

不必要に多数の大学・学部・学科を受験させていた実態が明るみに出て

問題になっている.

マスメディアが取り上げているのは

学校のイメージから来る社会的なモラルの基準を

経営という資本の論理が大きく超えたことへの

不快感であろう.

だから,大学側が受験料をたくさん取るために

入試制度をうまく利用していることも

ついでに槍玉に上がっている.

問題になった高校は

不正事務所費を弁明する政治家並みに

いろいろと理由を付けて批判をかわすに躍起である.

資本主義の力をまたまた見せ付けられた場面である.

津波ともいえるこの資本主義の大波を

押し返すことは無駄な抵抗であろう.

資本主義とどう付き合うかをこそ考えるべきなのだと思う.

高校にしてからが水増し合格実績を出していることをしっかり踏まえ

どの業界であれ

出される情報が資本主義の波をくぐっている

という現実をしっかり見抜く目を

われわれ自身が養っていかなければならないだろう.

「人を見たら泥棒と思え」とは

悲しい先人の処世訓であるが,

今や「情報を見たら水増しと思え」という

悲しい処世訓を加えなければならないようである.