テレビをつけると

質の良し悪しはともかく

娯楽番組をたくさんやっていて

若者たちがゲラゲラ笑っている。

他方で、受験生に接していると

昔に比べ笑いが少ないとの印象を受ける。

笑わない受験生が多いのだ。

私だけでなく多くの講師が口にするのを聞く。

まじめに受験勉強しているのだから

笑わなくて当然ではないかとの意見もあろう。

笑わなさと成績が比例するというわけでもない。

いや、多くの受験生を見た来た経験からは

むしろ反比例すると言ってもよいのだ。

笑わない生徒はいろいろな意味で余裕がない。

柔軟性や視野の広さに欠けることが多いのである。

それだけならまだよい。

最近、心を病んだ生徒が増えていることは

周知の事実であろう。

彼らに共通しているのが笑わないということなのである。

心を病んでいるのだから笑わないのは当然であろう

との声も上がるだろう。

しかし、笑わないから病んだのだという面を

見過ごすべきではない。

子供が病むケースは

家庭に笑いが少ない場合が多い。

よい意味でのいい加減さが人間に必要なのだが、

まじめで几帳面な両親に育てられると

子供は逃げ場がなくなって病んでいく。

笑いには相手を許す大らかさがある。

それが学力につながるのだが・・・。