先日、育文社の山田社長と会食をした。

先月22日にお母様が亡くなられたとのこと。

享年90歳である。

文才のある社長は母親の追悼に

早速母親の人生を振り返る文集を作り

私もそれをいただいたのだが、

やはり昔の人の人生は

私たちには想像を絶する波乱万丈である。

強権な夫、娘の自死、家の破産・・・

今の受験生の悩みは悩みに入らない

との印象を受けざるを得ない。

人間は沈み込んだ時に

あたかも自分が世の中で最も不幸・不運な人間であるかのような

錯覚と脚色とで自分を染めるものである。

しかし、外を見よ。人を見よ。

我々の悩みを芥子粒に過ぎないものにしてしまう阿鼻叫喚に

たくましく生き抜いた先達を見てほしい。

彼らの厳しさに比べたら

現代人の悩みなどお子様である。

上を見よ、より激しきを見よ。

90年の波乱万丈の人生に

深く哀悼を捧げたい。