早いもので師走である。

受験生の大半は大きな不安を抱え、

それと戦っているはずである。

不安に襲われる時、人間は誰でも何かに頼りたくなるものである。

神仏にすがるのも自然な人間の心理であろう。

しかし、不安を根本的に解決する方法は

唯一他に頼らないことであるという真理を分かることは

なかなかに難しい。

特に高度な何かを成し遂げようとしている者は

それをできるか否かが最終的な勝利を得るための

どうしても避けて通れない道なのだということを分からなければならない。

自力でよじ登る力をつけない限り

高い目標の達成はできないのである。

現代の日本は幼児化してしまっていて

何でも与えてもらおうとする。

大人がそれを容認する社会になってしまった。

助言を求めることは一向に構わない。

しかし、自分が頂上に立とうとする以上

最後の絶壁をよじ登れるのは自分だけなのであり、

誰の力も借りることはできない。

それを嫌がる者は高い目標を立てないことである。