「高校生の就職希望の第一位が公務員」との報道があった。

公務員は立派な仕事であるし、

私の父も公務員であったが、

高校生が安定を理由に

自分の将来の姿を公務員として表現するとなると

また話は別である。

最近は将来の生活のために

国家資格を得られる学部を志望する傾向も顕著である。

他方で公認会計士の資格を得ながら

就職できずにいる人たちが相当数いるとの報道があった。

将来の安定を求めるからこそ

難関の国家試験目指して一生懸命頑張ったのである。

そうして司法試験に次ぐ最難関とされる公認会計士の資格を取得しながら

就職先がないという。

見通しを誤って合格者を増やした金融庁の役人たちも無責任であるが、

それはさておきこれらの事実から

何か教訓を得られるのではなかろうか?

冒険を試みて結果として失敗するのと

失敗を恐れ安定を目指した挙句に

当てが外れて失敗することとの間には

雲泥の差がある。

どちらが若者のあり方として健全であろうか?

これは議論の余地はないであろう。

若者が「安定」を基準に物事を決してよいわけがない。

時代はいつどう変わるか分からないのである。

どう変わろうと

自らを改革して転じていける柔軟性を養うことこそが

若者のあり方であろう。

安定とは固定である。

固定を求める若者はもはや若者ではない。

若者が持つエネルギーはすごい。

若いときにしか持てないこのエネルギーを

安定という墓場に埋めるのではなく

冒険という未来にぶつけて欲しいと願う。

たった一度の人生なのであるから。