この時期ははじめてお会いする受験生、親御さんと

話がはずむ楽しいひとときを持つことができる。

いや、楽しいだけではない。

人生をかけて訪れる人々との接点でもある。

特に人生を知りえている親御さんは

子供を心から思って訪ねてくる。

もっといきいきとした人生を歩ませられるはずだ

という思いで面談に来るケースが増えているように思う。

子供が安易に妥協しようとする姿を見るに耐えないのであろう。

話を聞くと確かにそうなのだ。

何かちょっとした不運、恵まれなった出会いで

子供の可能性が開かれないまま終わってきたことに

耐えられないのであろう。

もっとよい出会いがあれば

違う人生に転じることができるはずだ

との思いなのである。

本当は若者はみんなすばらしい未来を持てるはずなのだが

出会いの恵まれなさに人生を小さくしてしまっている。

大人の責任である。

そこを見つめている親が

GHSに子供をつれてくる。

その親の必死さが伝わってくると

私も反応せざるを得ない。

親の心に打たれるからである。

「親に感謝しろよ」

この言葉を掛けるのは一年後であろう。