しばらく留守をしていた。

あるところである若者に

日本はこの先どうなるのでしょうか?

と真顔で尋ねられた。

どうしたら経済はよくなるのかと考えるのです、という。

私が「教育だろうね。」というと

やや虚を突かれた様子であった。

結局、自分の損得を優先する官僚や政治家が社会を牛耳っていて

それを国民が放っておく状況下で

小手先の手段が何かことを解決するであろうか?

テレビ番組を見てみると

娯楽と割り切るにはくだらなすぎるもののオンパレード状態である。

それを喜んで受け取っている国民の将来が

輝かしいものになると考えよという方が無理というものである。

一定の繁栄を享受したものが

落ちてゆくときの典型的な状況がそこには映し出されている。

そこに何の危機感も感じずに

笑い興じている社会の姿は

経済政策がどうのという問題ではもはやなさそうな気がする。

教育と言えば言葉は硬く、

居丈高に響くかもしれないが

しかし、その根本がただされない限り

日本人そのものの改革がすすまない限り

この社会状況は改善されるどころか

沈みゆくばかりであろう。