ゲームとはなんだろうか?

娯楽の一つであることには違いないが、

ここで取り上げようと思うのは

若者の間であまりに大きなウェートを占めているからである。

中にはゲームが知能を高める効果がある

というアメリカでの研究結果を紹介した英文もある。

ゲームも頭を使ってやっているものである以上

何らかの効果はあるに違いなかろうが、

私の経験では

ゲーム三昧ともいうべき中学高校を過ごしてきた生徒は

100%大学受験には向かない。

勉強ができないのである。

学習するということ自体なじまない。

精神年齢が幼く、まともな社会的・科学的考察をすることができない。

要は、デジタルで作られた機械頭脳になってしまっているのである。

人間としての生身の感情も薄く造られてしまっている。

ゲーム三昧で育ってきた人間に

夏目漱石を理解できるはずはないであろう。

問題はそれを無感覚、無責任に許してきた親である。

ある母親が言っていたことである。

中学の父母会に行くと

クラス懇談会で

「子供がゲームをやってばかりで困っています」

と言う母親がいるという。

それを聞いた母親は発言を聞きながら

「でも、それをやらせているのはあなたでしょう?」

と心の中でを思ってましたとのこと。

親が本質をわきまえた教育をしていれば

問題は起こらないのである。

GHSは成績が悪いということで入会を断ることはないが、

ゲーム三昧で過ごしてきたという生徒はお断りしている。

百害あって一利なし、とは言わない。

一利を得るにはあまりに大きな百害だからである。

オリンピックも決まったことだし、

願わくば、世の親たちよ

結束して

子供たちの目を早くに

ゲームからスポーツに転じさせてほしいものである。

本人のため、世のため、人のためである。