今の大学入試は

受験生の点数を開示してくれる。

我々の時代はなかった。

多くの受験生が

自分が何点取れたのかわからずに入学を拒否され、

腑に落ちないままに

憧れの大学を背に立ち去ったのであった。

今の時代をうらやましく思う。

さて、今年九州大学の医学部に合格したI君が

成績を知らせてくれた。

合格者111名中40位の成績での合格である。

九州大学の二次試験で

数学と化学は9割、

英語と物理が8割の得点である。

見事なものである。

彼はGHSが主張する体系的な学びというものを

とくに意識し、ものにした生徒である。

それを大学の医学の勉学にもつなげていくべく

新たな意欲を膨らませているところである。

ところで、先日東京にある有名私大に入ったK君が訪ねてきて

大学の授業のレベルの低さを嘆くことしきりであった。

英語の授業が

モニターを使って、短い英文が出ては流れ、出ては流れするのに

反射的に答えていくのだという。

要はTOEIC対策である。

大学が英会話学校レベルになっているわけである。

この現状にアカデミズムの人々は

何も疑問を持たないのであろうか。

M大学ですらこうなのだから、

悲しいかな

日本の大学のレベルがどんどん下がっていくのは

当然なのである。

さきのI君の成績の見事さにそれをうれしく思う一方、

その上に40人もいるということがまた

驚きでもあり、うれしくもあった。

全国には

まだまだ優秀な受験生が相当数いるということなのであるから。

願わくば、大学がこうした優秀な受験の有能さに

しっかりと応えてくれるものであってほしい。

心からそう願わざるを得ない。