入試問題には大学の見識が出る。

概して東大はさすがに良い問題を作ることは

「医大受験」でも再三述べているところである。

入試問題に対する取り組みのまじめさが

入試問題の善し悪しに端的に表れるのである。

そしてそれは結局大学の学生の質に顕われ

大学の盛衰にもつながりかねない。

最近それを感じるのは

全国レベルの有名私大であるW大学である。

この大学の入試問題の質の悪さは

昔から定評があった。

出題担当者がいかにも面倒くさそうに作っているような

悪問が多々あった。

どういう学生をほしいと思っているのか分からない

そもそもそういう発想自体持っていないとしか考えられない問題が

多いのである。

実際このW大学の学生の質の低下が

そこここで聞かれるようになってきた。

受験生の数でもM大学に抜かれているのも

その現実を示していよう。

他方K大学は真面目である。

真面目に入試問題を作っている。

最近この大学の医学部の英語を授業で扱っていて

一層そのことを感じているところである。

英文は長過ぎず、論理的で良質な英文を持ってきている。

設問の内容も受験生の実力をしっかり見て取れるものとなっている。

大学入試にまじめに取り組めば

良質な学生が集まる。

蓋し当然のことである。