何しろよい気候である。

空は青く、木々は緑豊かである。

受験生にとっても、良い季節である。

まだ、受験の切迫した時期にはないし、

自分の実力も今なら修正がきく時期である。

それだけに、ここで油断したり、のんびり構える受験生は、

秋以降に苦しむことになる。

「アリとキリギリス」ではないが

余裕のある季節にこそ

来る決戦に備えて気を引き締め、準備しなければならない。

ところで、

昼間部のある生徒が予備校探しをしていた時の話をしてくれた。

あるところに説明を聞きに行くと

「うちは監禁します」と言われたそうで、

その瞬間「ここはよそう」と思ったとのことであった。

しかし、実は「監禁します」と言われて

喜んで入学する受験生が増えているようである。

まず、親が喜ぶ。

ぐうたらな子供を勉強させてくれる。

そればかりではない。

本人も喜んで「監禁」されに行くのである。

それで合格するならばよいではないか。

確かにそうかもしれない。

個人としては・・・。

しかし、それに疑問を持たない社会が

この国の未来をどのように考え、

どう作っていってしまうのであろうか。

それが子や孫の世代をどう苦しめるか

考えなくてよいものであろうか。