今年の「国立大学医学部コース」「最難関コース」の新規募集は
私の予想をはるかに超えて国立二次試験の前に定員締め切りになってしまうという
異常事態になった。
昨年は3月15日に締め切りとなったことから
今年もその前後と予想し、それを前提に対応したことで、
GHSに関心を寄せていただいた多くの方々にご迷惑をおかけする結果となってしまい、
ここに心からお詫び申し上げる次第である。
すでに今年の進学の道が閉ざされ、
来年に向けて一所懸命に予備校探しをしてGHSの門を叩いてくる真摯な受験生を
留保することはできなかった次第である。
それにしても面談をしていて感じるのは
世間の教育のレベルの低さと指導者の無責任さである。
簡単に言えば、マニュアルを教えているだけで、意味を教えていない。
点数を取ることを優先して、分かる喜びを与えていない。
それは文字だけ暗記しているテレビのクイズ王を憧憬する今の世間の風潮と重なっている。
夏目漱石の作品名を全て言えれば
読んだことがなくてもすごいと称賛されるおかしさと同じである。
いわばそういう勉強をさせられてきている。
その無意味さを近年の医学部入試の難化で世の人々も認識し始めたように見える。
GHSのホームページや資料に共感して訪ねてくる方々と話していると
そういう世間の受験勉強の問題を共有できるようになってきたことである。
GHSは開校以来25年、ずうっとその問題を提言してきたが
今やっと多くの方々と共鳴できてきたように思う。
おそらくそれがこのネット時代に
多くの受験生がGHSを見つけ出し、問い合わせてくる理由であると思う。
世間が本物志向になってきたことは
日本の社会の発展の視点から見れば歓迎すべきことであるのは間違いない。
この共鳴の輪をもっともっと広げていきたいと思う。
日本の大人の精神レベルを落とさないこと、
それはわれわれの次世代に対する責任である。