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2025 共通テスト 点差がつやすい化学の攻略法

 GHS長野校では毎年、共通テストについて、オリジナルな解析と解答・解説を公開しています(下の「長野校ブログ」もご参照ください)。今年の化学は難化して、平均点が理科3科目で最低でした。しかし、理系全員が必修ですからここで差をつけたいものです。80点越え続出のGHS体系化学メソッドによる解答解説を公開しています。

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[14] センター試験改革に思う、当たり前のこと

2020年1月21日 by ghs-yobikou

今年最後のセンター試験??
 長野校・主宰の天野です。今年のセンター試験は大した雪もなく無事終わりました。
入試改革と称して、大学入試の新たな共通テストのあり方が世の中を騒がせていますが、色々な記事やコメントを読むにつけ、そもそもの「歴史」を知らない人、当事者でない人が書いているなあ、と思うものが少なからず。

かく言う私は、共通一次世代です。私より、少し年代が上の方は、「一期校・二期校」という大学の分類があり、要するに「一軍・二軍」みたいなランクづけでした。この区別を何とかする意図で「共通一次」と命名されたわけです。共通とは、「一期も二期も共通」という意味です。

すべての大学は、私立も含めて、個々別々に試験を行なっていましたが、1980年代からは少なくとも国公立大学はすべて、この一次試験を受けてから、大学別の二次試験を受けることになりました。

 ちなみに、東大だけはその前からずっと、選択式の一次試験と、これで足切りした受験生を対象に記述式の二次試験という形の入試をやっていました。

要するに、この形を全部の国公立大学大学に広げた形であり、そのままでは難しすぎるので、数学や理科などに共通一次用に範囲を狭めたキリキュラムを作りました。
かつ、当時私立大学が採点の手間を省きかつミスやブレを無くすために行なっていた「コンピユーター採点」を取り入れたのです。

共通一次からセンター試験へ
 大学入試センターは、共通一次の頃からあったのですが、90年代から「センター試験」と名称を変えました。その理由は、「共通一次がものすごく大変だった」からです。
各科目の範囲を共通一次的に限定してあるということを盾にして、文部省(当時は文科省ではなかった)「共通」ということを押し通し、当初は、何と文系も理系もなく「共通」であることを求めました。

つまり、国・数・英は選択の余地なし。文理共通。
また、理科と社会はそれぞれ二科目ずつ、全部で7科目が必須だったのです。
これは、受験生としてはたまったもんではありません。
そこまで手が届くのは、受験生のうち一握り、東大・京大志望の上位層くらいなものです。(その人たちにしても、大変な負担ですが・・・)

全部で1000点になります。すると、今度は、全国の国公立大学が、同じ基準で図られるので、一期・二期どころではなく、すべての大学・学部学科が、カウントダウンTVみたいに、1位から100位まで順位がつくことになりました。

すると、一部の上位受験者層を除いて、当然ながら、「国公立大学離れ」が始まります。
当初は、実質、「一発勝負」(一期・二期を廃止するのですから、当然です)ですから、共通一次に破れた者の選択肢は私立大学しかありません。そこで受験川柳を1つ。
「私大にも 塩を送った 共通一次」

多くの受験生は、科目も少なく負担の小さい私立大学に流れていきます。
私立大学人気を沸騰させる役割を担い、かつ、大手予備校には、センター試験敗者と、私立大受験者が殺到し、予備校の繁栄をアシストしたのです。
「駿・河・代 謳歌アシスト 共通一次」

さらに当然に、ランクの低めの地方の国立大学が定員割れを起こし、大学自体の存続が危ぶまれる事態となったのです。これも「共通」というところで文部省が押し通そうとしたツケであり、こんなことやる前から十分に予想・指摘されていたことです。

共通一次は、旧制度を打破するという作用は果たしましたが、新たな問題を生んだわけです。そこで、10年やってみた反省から、「共通」という看板を外し、「センター試験」という名称に変わって、30数年続いてきたわけです。

「共通」という看板を外したので、大学ごとに受験必要科目の指定ができるようになりました。また、実質、一発勝負だったのを改め、A日程とB日程に分かれ、さらにC日程とかもできました。要するに色々なパターンができたので、大学・学部・学科のランキング化という問題は、うやむやになり、何となく残る感じになりました。
「一期・二期、言い方変えればA・B日程」

ゆとりの時代のダークネス
 残念ながら、それでも国立離れは止められず、2000年代からは、ついにかの悪名高き「ゆとりの時代」を迎えます。
何と、センター試験の負担をさらに減らすために、試験時間を短くして問題数やボリュームを減らしただけでなく、(国数英は以前は90分であったが、80分に削られた)、センター試験の範囲自体を削るということまでやり始めました。

例えば、化学などは、計算問題の多くは範囲外となり、「化学のまともな計算問題が作れない」という嘆きが聞かれるほどに、スカスカになりました。これなら、勉強法とか学び方とか特段に考えなくても、詰め込みでも丸暗記でも何とかなるという、実にロクでもない暗黒時代です。

それに少子化の波が重なりましたから、高望みをしなければ、大学というものには入れる時代となりました。そういう人たちにも何とかそこそこの成績を取らせる問題づくりですから、ご存知のように、受験生の学力は、地の底に落ちてしまいました。

安易な道、楽な道がそこにあれば、多くの者はそちらになびくものです。努力と練習をしないで勝てるスポーツがありますか?人より練習を積んで、強くなるための方法を探求してこそ、栄冠があるのです。そんな当たり前の感覚を「ゆとり」の美名の前に、皆が喪失していたダークネスな時代です。
 「学力を 下げてゆとり 消えていく」

脱ゆとりは2013年から
「ゆとり教育は間違いだった」と真面目に反省した文科省。
その辺りから、センター試験の揺り戻しが始まります。要するに「難化」です。
昔のレベルに戻りかつ、理科などは出題範囲が広がったのです。

私は、今のセンター試験は評価しています。特に、次の二点です。
・国語は共通一次からスタイルを変えず、古文・漢文まで共通に課していること
(注:現代文のみ選択もありますが、出願先はかなり制限されます。)
・理科を文系用の理科基礎科目と理系用科目に分けたこと

国語の古文・漢文を選択して、ここでも高得点が取れるかが国立難関大の重要ポイントになります。
理系でも国語ができる生徒の方が、トータルでは学力が伸びるものです。
だからこそ、多くの国立大学は、国語選択は必須なのでしょう。

また、理科は文理を分けたことで、理科の平均点を下げる文系集団に気遣うことなく、理系らしい理科の問題が創作でき、これには限定範囲がありません。
理系は、国立でも私立でも同じ勉強をし、実力をつけることだけに集中できる環境になりました。そのおかげもあり、私立医学もセンター試験枠ができ、成績の良い国立医学部志望者を取り込むのに貢献しています。

「センター入試改革は不要」
今のところ、これが私の見解です。
「国語や数学の一部に記述式導入」という何の意味もない、非現実的な「改革」は、
これまた、やる前から駄目であることが明らかです。

なぜなら、50万人ほどの大量の答案を、短期間に、公平に採点することなどできない、
だから、コンピユーター採点で、客観的にやることで、時間と公平さの問題がクリアできる。
・・・これは1980年代「共通一次試験」が導入されるときに、当の文部省が言っていたことです!!

それを今更、手のひら返しのように、「記述式導入」とは、まさに天に唾する愚行でしょう。後発の受験産業・民間採点業者のビジネス戦略に、政治家が踊らされ、
当然の理として潰された格好です。そもそもが無理なんだから。

センター英語は、このままでいいと思います。
何ということもない、日常レベルの、大した内容も深みもない英文をたくさん読ませて
聞かせるテストは、「語学」としての英語の教育の一定のレベルを示すのに有効です。
英検で言えば準二級〜二級程度です。

もし、大学が認めれば、「英検その他の民間資格試験をセンター英語に代用できる」
として、センター試験英語の受験免除するか、得点の良い方を採用するとかすれば良いだけです。

だから、英語の「科目」としての試験は、せめて、センター試験の国語のレベルの内容のある英語力を問うことであってほしいと思います。GHS長野校の英語指導は、「語学」ではなく「科目」であり、英検二級程度取得が条件としているのはこのためです。

社会は、せめて、文系と理系で、日本史と世界史を分けるべきです。理科でやっているように。そうしないと、理系は、実質、地理と倫理政経の二択しか無くなります。
歴史教育を理系にも普及したいなら、「基礎日本史」「基礎世界史」を作り、細かな知識のとらわれない、歴史の流れを理解していれば解けるような、歴史好き理系を育てる方向に振ってほしいところです。

だから、共通一次がセンター試験となっても、やるべき勉強の中身が特に変わらなかったように、センター試験が共通テストとやらに変わっても、同じです。学ぶべき、知的文化遺産は、過去のものであり、変わることがないからです。

ただ、センター試験の時は、これを狭める枠を作っていじってきましたが、
今後は、その枠が、特に理科ではなくなりますので、本物の実力、何が来ても揺らがない本物の学力を持っていることだけが必要になります。

それこそが、GHSが1993年の開校以来一貫して追求してきた学習メソッドの本分です。

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