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2025 共通テスト 点差がつやすい化学の攻略法

 GHS長野校では毎年、共通テストについて、オリジナルな解析と解答・解説を公開しています(下の「長野校ブログ」もご参照ください)。今年の化学は難化して、平均点が理科3科目で最低でした。しかし、理系全員が必修ですからここで差をつけたいものです。80点越え続出のGHS体系化学メソッドによる解答解説を公開しています。

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[21]共通テスト<4> 数学対談-1

2021年1月30日 by ghs-yobikou

 今回は、共通テスト・数学について分析・コメントします。前回に続いてコラボ企画です。数学の依田先生の共通テストについてのコメント文章があるのですが、それを基に私がzoomを使って色々な角度からインタビューしましたので、今回は、<対談>の形で進めていきたいと思います。

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天野(A):ここしばらくは、センター試験の数学の問題を見ていなかったのですが、今回は共通テストに変わる節目ということで、すべての問題に目を通しました。かつての共通一次・センター試験を思い出しながら、お聞きしたいことがフツフツと湧き出てきましたので、よろしくお願いします。

依田(Y):これもzoomのおかげだね。よろしくお願いします。全体的な印象としては昨年よりは易化した。平均点も少し上がっている。

A: そうですね。参考までにここ4年間の平均点を並べてみましょう。

年度21201918
数学1A57.751.959.761.9
数学2B59.949.053.251.1
数学合計117.6100.9112.9113.0

 昔も今も、平均点は6割くらいなんですが、昨年は特に難しかった年で、数学2Bが「センター試験としては超ムズイ」「普通は予備校の模試の方が難しいのに、逆」という感想が聞かれたほどでした。その点では一昨年に比べても今年は易化したと言えますね。

 ただ、共通テストの問題を見ていると、センター試験と変わらない部分=「数学のテストははやっぱり数学だな」と、共通テストとしてが新たに目指している部分とが合って、後者の部分は試行錯誤かなと感じる点があり、この部分がどう動くのか、このまま続けていけるのかな?と思いました。

Y:「共通テスト」の新しい出題コンセプトには,<日常性・構想・振り返り>があります。これは日常的なテーマを数学的に捉え、数学的な解析により合理的に処理をする。また,さらにこれを振り返って考えてより高い合理性をもった処理法を考えていくというものです.

 今回の共通テストにおいて数学1・Aで出題された二次関数はまさにこの新しい出題傾向にそったもので,<100m走をより速く走るための数学的な分析>です.100m走をストライドとピッチの関数と考えて,ストライドとピッチの積を2次関数ととらえて,数式化し、数学的に処理して、最大値を求めるというものです.

A: まあ、よく頑張って作ったな、という感じです。データを与えて科学的に処理するというのは、理科の各科目にも共通するスタイルですが、数学でもやっているんだなぁ……と。でも、問題文が4頁もありますよ。とは言っても、数学1の範囲だし、所詮は二次関数にして解くだけの話ですよね。「刑事ドラマで、犯人はきっとこいつで最後に捕まる」みたいな結論の見えたストーリーです。昔みたいに、数学1と2を一緒にして120分とか100分で解くとかだとその辺が少しは隠せるのでしょうが、数学1Aって絞られているから、「所詮二次関数が上限」ってことは見えてますし……。

Y: デキる生徒は、そんな風に見切ってサッと解いちゃうんですね。所詮●●だろう、と見下ろして。でも、不器用というか要領が良くないというか、もう一つ数学で伸びないという生徒は、この文章をマジメに読んでいって、結局ワケが分からなくなってしまうということになりがちです。また、このように「日常性を加味した問題」では,会話文の形式にするなど直接数学と関係しない部分を読まなくてはならないため,何の問題なのかをつかむまでに文章を読み解く作業が必要になってきます。長い文章を読み慣れてない人にとっては余計な手間が掛かり、時間的なハンデになったことでしょう。

A: そういう目で見ると、「日常性の」云々ってのは、数学2Bの問題には見られないですね。

Y:そう、数学2Bは、これまでのセンター試験の問題とそんなに違った感じはしない。この範囲での「日常性・・」という問題づくりのは難しいんじゃないかな。

A:医学研究でもデータ分析をやりますが、数式化できるのはせいぜい比例(一次関数)か反比例で、正の相関関係が見えたら<回帰直線>へと近似するくらいです。二次関数にして解析できるデータなんてそうそう現実に転がっていません。その意味で、先ほど「よく作ったな」と言った訳ですが、逆にいうと、このネタが今後も続けられるのかなと危惧しています。作る人も大変でしょうと・・・。まして、数学2Bの範囲はそもそも「日常性」とは馴染まないから、問題として成立するようなものは上手作れないんじゃないでしょうか。

Y: だから、そういう場合は<統計学処理>となるわけです。数学1Aでも、数学2Bでも統計に関わる問題が出ているでしょう。これが、昔々の共通一次・センター試験になかったものです。最近は、統計的データ分析へのシフトがあって、これが現実とを繋ぐ数学的接点となる、そういう意味で「日常性」と言えなくもないい。

A: 医薬系の研究論文にしても、学会発表にしても、統計処理がされていないと認められません。現在は、統計ソフトというのが充実していて、データを入力すると、一発でいろいろな統計処理をパソコンがやってくれるので、なんかカッコがつくんですが、統計学の理解が不十分でソフトに頼っているので、「この統計処理は意味ないよな・・・」というものが気になってしまう・・・話を元に戻しましょう。いずれにしても、統計処理というものがこのような研究や業務の場を反映して、文系・理系問わず各方面で重要視されていることは確かです。京大の経済学部でも今は<理系枠>ってのがあるくらいで、統計学要員ですよ。

Y:今回の共通テストでいうと、数学1A第2問(2)はデータの分析で<箱ひげ図>からヒストグラムを選ぶもので,ヒストグラム上で四分位数などを考えることがポイントですが,まずはデータの最小値,最大値からヒストグラムを絞って考えます.(3)は散布図から相関を読みとりますが,これはデータの分布が読み取り易かった。最後の就業者に関する出題は,一応,「合計すると全体」という記述があるため意図する答えは分かりますが,本来的には1次産業における男女比は圧倒的に男性の方が高いはずであり,現実にそぐわない気がします.

これに対して、数学2B 選択問題の第3問ですが、確率分布・統計ですが、この単元はふつう高校では手が届かないので,選択問題として第3問を選択する人はごく僅かでしょうから,選択問題間の優劣は生じないでしょう。

A:選択問題なので、選ばなくてもよい形にして「統計学に力を入れていますよ」という姿をとりあえず見せておこう・・というような政策的判断があるのでしょうかね。この部分は統計学として大学に進んで研究に関わる時には避けて通れないものになります。どの分野にいっても、二次関数と三次関数などよりダントツの主役です。

<次回へと続く>

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