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2025 共通テスト 点差がつやすい化学の攻略法

 GHS長野校では毎年、共通テストについて、オリジナルな解析と解答・解説を公開しています(下の「長野校ブログ」もご参照ください)。今年の化学は難化して、平均点が理科3科目で最低でした。しかし、理系全員が必修ですからここで差をつけたいものです。80点越え続出のGHS体系化学メソッドによる解答解説を公開しています。

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[34]「原子物理」の入試事情

2022年8月30日 by ghs-yobikou

1.力学、2.波動、3.熱力学、4.電磁気学ときて・・・
高校の理科科目である「物理」は、高校2年生から大体こんな順で進んできたでしょう。(高校1年生の間は、「物理基礎」といい、共通テストの文系の範囲ですから、「物理」のほんの一部分です。) 進度が速いところでは、この辺りで最終章である「原子物理」に入る頃です。

もっとも、GHS長野校では、物理は高校の進度と関係なく、GHSのオリジナルテキストで、どんどん先に進みますので、現在の3年生は、すでに「原子物理」は入試レベルの問題演習も含めて8月中に修了しています。
例年、微積分を学んだ2年生の二学期半ばから始めて、生徒のレベル次第ではありますが、概ねこういうスパンで物理1周目が修了するようになっています。もちろん、これは学校の補習ではなく、難関入試の基礎づくりですから、この間に、リードαとか、基礎物理問題集とか、さらに、物理重要問題集もこなしています。さあ、二学期から、いよいよ<物理アドバンス>です。

「原子物理」の入試事情
ここまで、高校物理の四大柱である力学・熱力学・電気磁気力学・波動(力)学を学んできました。入試問題としての主要なエリアはこれで終わりです。しかし、教科書には「原子物理」という短めの章が最後に控えています。
・・・かつて、高校時代の授業では、ここまでの主要範囲の授業で時間を取られてしまい、現役生は「原子物理」はほぼ手付かずか、申し訳程度の駆け足授業やプリント配布等で「やったこと」にされてしまい、実質的に未修状態で卒業させられるのが常態と化していました。
だから、大学入試センターの共通試験では、「実質未修」という現場の声を反映して(?)、「原子物理」は選択問題の扱いにするという「救済措置」がありました。

・・・ということは、人は易きに流れるもの。「原子物理はやらなくても大丈夫」という思い込みを生徒も教師も持つことになり、それが永年放置されていました。今でも、そういう高校が少なくないのです。しかも、単に時間的に不足というだけでなく、内容的にも20世紀の物理学として大学教養の物理学につながる「難解さ」がありますので、授業すること自体のハードルが教師にとっても高いのです。

ところが、センター試験から共通テストへと切り替わる流れと同時に進行した難化の傾向には、明らかに「原子物理は必須」という項目が含まれています。大問として「原子物理」が出題され配点は15点程度もあります。以前のような選択の余地がなく、高得点を取ろうと思ったらここをスルーするわけには行かない、というのが現実となりました。

「現実に妥協して入試問題を作るのではなく、指導要領として設定された履修範囲に、現場が合わせなさい」という、文科省のお達しです。もちろん、これは本来の、あるべき姿であり、この「難化」は実にまともな教育的メーッセージと言えます。

これまで、「原子物理」の分野は、以上のような捻れた理由から、私立医学部入試では容易に差をつけることのできる分野として昔からふつうに出題されてきましたし、年々難易度が上がってきています。
しかしながら、一方、国立大の二次試験レベルでは、この「原子物理」は大問としては出題しにくく頻度が下がります。というのも、二次試験に見合う「原子物理」の新作問題を作るのは困難・事実上不可だからです。その理由は後々述べることになりますが、確かなことは、「原子物理に体系物理アドバンスレベルの問題はないのだ」ということです。

だから、この時期、この段階で仕上げてしまうことが必要であり、可能なのです。ただし、条件付きです。

上で述べたように、センター試験の末期から共通テストに至る過程で、「原子物理」は「現役生に配慮して選択問題とする」というゴマカシがなくなりました。もはや、避けて通れない「原子物理」に対して、現場の高校側は「やり残し」との批判を受けないように、最低でも形ばかりは履修を終えるようになってきています。
もちろん、その皺寄せはいうまでもなく、「浅く・速く」です。じっくりやっても「原子物理」は理解が難しい内容がほとんどですが、それをそんな風にやられては、できる生徒からも不満が出てくるのは当然でしょう。

優秀な生徒ほどに、その願いは「原子物理」の完習です。何を言っているのか、わけが分からないままに形式的な授業で履修したことにされたり、進度の関係とやらで未習状態で卒業させられる(県立トップクラスの進学校の話です)彼らにとっては、「原子物理」がわかっていないことは、入試での不安を煽る要因となっているのはもちろん、何よりも、「物理の学びが終わっていない」という宙ぶらりんな状況が悔しくてたまらないのです。

かくいう私も、東大受験の時には、同じ思いがありました。高校はもちろん、予備校でも「わかった」と感じることなく問題の解き方を覚えるだけでした。幸い「東大は、原子物理は出さない」という伝統(?)に助けられましたが・・・。

学びの条件
古典力学の土台の上に構築された<量子の力学>は、まさに古典力学の体系的な理解なしにはできないし、さらに、<量子>という概念を、古典力学の考え方と対比しながら論理的に把握することなしには、「何を言っているかさっぱりわからない」となるのは必定です。

だから、他の分野に輪をかけて、ここまでの学びの物理学史をふまえて、原子物理についての<発見の論理の歴史を学ぶ>ということです。入試での原子物理の問題で問われるのは、物理研究の歴史・法則の発見のプロセスそのものであり、その理解です。意味がわかれば、やることは難しくありません。つまり、「応用問題」は出ない・出せないということです。(そうすると難しくなりすぎて、一握りの難関大にしか出せないし問題がつくれないのです。)

科学研究の歴史に沿って、‘歴史的実験’の意味と意義と順番を、理解した上で覚えておくことが極めて重要です。流れのない知識の並びや、飛び飛びの知識の寄せ集めでは、「原子物理」には歯が立たないのです。

そして、朗報!! GHS長野校では、生徒たちの要望に応える形で「原子物理」をわかりやすくかつハイレベルに説いてきましたが、それが遂に読本スタイルのテキストとなりました。
百聞は一見に如かずです。このブログをここまで、読んでくれている人には、ここに電子ブック版で無料公開します。全60ページで、電子ブックで読み切るには大変かと思いますが、教科書や参考書との違い、GHSでやっていることのレベルの違いを知るには十分かと思います。9月第1週には印刷製本も出来上がります。

『体系物理 法則・公式読本』(別冊) 特講-1  第5章 量子の力学 

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