[47] 2024 共通テストを視る目<2> 得点分布を読む 2024年1月24日 by ghs-yobikou 駿台さん、いつもお世話様です 例によって、得点分布のデータは、駿台・ベネッセ deta-netで公開されているものを引用しています。が、データの見方やコメントはGHSのオリジナルなものです。この得点分布を出してくれているのは、管見ではここだけであり、入試センターが出す数値だけでは見えてこない情報が引き出せる、貴重なデータです(一応、私も駿台市ヶ谷校でお世話になった者です。その節は・・・)。 5-7理系(900点) 理系人数: 145,432 平均点 569.6 標準偏差 130.3 平均点よりも、グラフの形と標準偏差を併せたものが有用です。 統計学の基本ですが、平均点に標準偏差を左右に加えた範囲で人数の70%程が入ります。したがって、700点より上は15%程です。理系人数14.5万人の約15%は2.2万人ほどです。さらに、前回述べました「8割の壁」以上だと10%弱のせいぜい1.5万人と概算できます。 さて、全部の国公立大・医学部の総定員数は、厚労省によれば4250人程です。もちろん、8割以上の上位層で医学部志望でない優秀な理系も沢山いますから(ちなみに東大と京大を合わせただけで3000人ほど)、それを考慮すると、10%,ほぼ1.5万人という試算は妥当だと言えるでしょう。本ブログの例年の試算でもほぼ横ばいです。 国公立医学部に合格したいなら 共通テスト8割の壁を越えることが必須 85%であれば確実・安心ゾーン ということです。だから、医学部に行きたいが、私立医学部は絶対ムリという人は、何がなんでもこのゾーンを目指して、そのために何が必要かを必死で考えて取り組む(もちろん、東大・京大の理系も同じです)ことを最優先とすべきです。別の言い方をすれば、 共通テスト8割に満たないのに 二次で逆転なんてことは夢のまた夢 そんなことを考えている時点でアウト というレベルの、自分に厳しい発想を堅持することです。自分に甘い人には扉は決して開きません。 ・・・私は最初の受験は、京都大の文系でしたが、現役の時に79%しか取れず、とても悔しい思いをし、このリベンジだけを目指して、一次試験の対策を必死でやりました。おかげで一浪して85%に伸ばすことができて、無事合格できましたが、文字通り「一意専心」。自分にとっての弱点を一つ一つ潰していく一年でした ・・・一番悩んだのは、古文、そして漢文、そして現代文、これで60点も失点していてはどうしようもない!!と。その次は物理でしたか・・・体系的な学びを知らなかった当時の私には、共通一次の物理でさえ高い壁に見えました(ホント、10秒でいいから当時にタイムスリップして、体系物理のテキスト一式を届けてやりたい・・・)。 ・・・再受験は東大という高過ぎる壁でしたから、更なる研鑽が必要でした。85%じゃD判定です。それで最も取り組んだのは、やはり、国語。漢文は、京大で中国語を学んだ余滴と予備校の授業でクリアーできましたが、古文と現代文は、「どんな模試でも9割」を取れるように、すごく沢山の時間を割き、正解を選ぶための研究をし尽くしました。 ・・・社会は倫理選択(思想史が好きなので)でしたが、これはどう頑張っても9割はムリなので、80点を切らないように、問題集を隅々まで繰り返しやりました。・・・その他の科目は、二次試験の勉強をしていればカバーできるので、国語と社会の対策が主でした。 共通テスト8割という壁をよじ登り超えないと 次のステージの扉は開かない 次回は、各科目の得点分布についてコメントします。 Share this:クリックして Twitter で共有 (新しいウィンドウで開きます)Facebook で共有するにはクリックしてください (新しいウィンドウで開きます) 関連