■ 共通テスト終了後から、2025年度・新規受講生を「学年不問・現在の学力も不問・先着面談順・やる気次第」で受け入れてきましたが、受験生の卒業に伴う新規入れ枠が飽和いたしましたので、募集を一旦締め切りました。
なお、無料受験相談・面談は継続いたしますので、まずは専用「問い合わせフォーム」にて、必要事項をご送信ください。面談順で入会待機さなり空き次第ご案内となります。
募集状況を更新しました 2025/01/17
■ 共通テスト終了後から、2025年度・新規受講生を募集します。学年不問・現在の学力も不問・先着面談順で受け入れています。全学年で総数15名以内で個別指導をメインに受験指導をしています。受験生の卒業に伴う新規入れ枠が若干名あります。なお、入会に際しての選抜試験はありません。それは、出発点の学力によらず実力をつけるメソッドがあるからです。新規受講をご検討されている方は、無料受験相談・面談をいたしますので、まずは専用「問い合わせフォーム」にて、必要事項をご送信ください。
[51]祝! 信大医合格 千里の道も・・・・・・の深意
GHS長野校主宰・天野です。
大学入試、そして高校入試が幕を閉じ、各人各様、本部新宿校の生徒からも、長野校の生徒からも悲喜交交の報告を受けています。それが入試というものですし、全部が全部上手くいくということもないものですから(ちなみに、長野高校から信大医学部に進学し、今年めでたく卒業し医師国家試験に合格したGHS卒生からも報告を受けました)。
GHS長野校では、今年も信州大学医学部に合格者が出て、これで信大・医学部合格は長野校からは4年連続であり、本部校と合わせて全学年にGHS卒生が在籍することとなりました。・・・その生徒の中学生の時の入会時を振り返って、最初に浮かんだ言葉が「千里の道も・・・」でした。
でもそれは「遥かに遠い、不可能に近い、困難な道を歩き通した・・・」ということではありません。この言葉は元々は『老子』にある文が一人歩きして、「どんな遠い道もコツコツ、一歩ずつ努力すれば、いつかは必ず到達できるのだ、努力をやめてはならない」・・・という風な励ましに使われるのが常ですが、原典の意味はそうではありません。[それについては、本題ではないので、別稿(GHS 本部HP 漢文ブログ)にて掲載予定]
難関大受験を志すならは、「千里の道」だけにその第一歩を踏み出す方向を間違えると大変なことになる、場合によっては取り返しのつかない遠回りになる、という恐ろしさにこそ目を向けるべきです。かつての中田英寿(元サッカー日本代表: イタリア・セリアAで活躍することを前提として、中学のうちからイタリア語を勉強していたとのこと)ではないですが、信大医学部に行くために、中学生のうちからご両親と共に何をすべきか、どんな一歩を踏み出すかを考え、GHSの門を叩き、文字通り真っ直ぐに、最短距離で、予定通り合格に向かって歩き通したということが重要なのです
もし、最初の踏み出す方向が間違っていて、しばらく歩いてから、正しい方向を見つけて転換すると、その分遠回りすることになります。そして、よくあることですが、間違った方向(やってもやっても成果が上がらない、やるほどに成績は下がる等々)にかなり進んでから、間違いに気づいた時、そこから方向転換することができず、一度出発点に戻ってやりなさねばならない、というとんでもない遠回り(=何年も浪人する)をすることになった受験生もまた見てきています。それでも、やはり原点に戻った方が早いのですが・・・。
かく言う私が、医学部を再受験した身ですので「遠回り」だからといってネガティブには思ってはいません。それもまた人生を振り返れば意味や意義を見出すこともできるものです。ただ、・・・
努力すること自体が尊いのではありません。努力する姿があれば報われるのでもありません。
「正しい努力を積み重ねることだけ」が、殊、受験においては意味があるのです。
GHSの学習メソッドと指導カリキュラムは、その正しい道を把握し、テキストとしてその道を描き切っていますから、その道を素直に、弛まず確実に歩むことだけが求められる「才能」なのです。
[50] 共通テストを視る目・数学1Aを巡る対談
今年の数学1Aってどうよ?!
続きまして、恒例ですが、GHS長野校・数学担当の依田先生と、共通テストの数学問題について意見交換をしましたので、ここにまとめて記しておきたいと思います。
天野(A): 依田先生、今年は、数学1AとIIBに分けてお聞きします。・・・・というのも、まだ数学1Aしか見れてないので。化学、漢文、物理、古文をの解析を終えて、やっと数学に手がつきましたが、まだ数学1Aだけです。今回、ちょっと時間があったので、全部解いてみました。
依田(Y):おー、それはご苦労様。共通テストくらいはまだまだ余裕でしょ?
A:一年を通して、数学の入試問題を解く機会はほとんどないので、「リハビリ」兼ねて、です(笑) さすがに、時間内に解くスピードはないですし、連続してこれだけの分量を一気に解くのは無理(&イヤ)なので、1問ずつ、計算用紙一枚表・裏くらいで解いています。とりあえず、解き方の方針を読み取って、答えに至る・・・というのはどの問題もできました。まあ、所詮、数学1ですし、なんやかんや言っても一次試験ですし。
実際にやってみて、いろいろとモヤモヤしたものが残りました。だから自分なりの感想はあるのですが・・・。
まずは、全体を通して内容とか難易度についてはどうだったか、先にお伺いします。
Y:問題文の文章の長さ,会話の冗長さなど、2022年度の最悪だったのに比較して、昨年と同様、無駄な部分は軽減されてきていますが,昨年より内容は濃くなっており,「昨年度よりやや難化」というところでしょう。
A:当HPではおなじみの駿台発表の度数分布では、それを裏付ける結果になっています。
(https://dn-sundai.benesse.ne.jpより)
平均点も今年が、51.3点、で昨年が 55.6点と下がっていますが、グラフを見ると明らかなように、60点から上の層が平行移動したかのようにほぼ等しく削られています。そして、平均点±10点のゾーンにごそっと集まっていて、「〇〇の背比べ」の団子レース状態ですから、75点以上も取れれば差をつけることができるというわけですね。
Y:2年前に指摘したことだけど、共通テストは、数学教育の本来のあり方の方向を示唆している、と。ただ問題をいっぱい解いて、記憶と知識だけで勝負できた時代は過ぎ去った、ということ。
原点に返って、数学の実力とは、数学的思考力とは、数学の体系とはを把握して、それを培うための問題演習を指導する、そういうことをGHSではやってきたのだけど、この騒ぎを見ると、世間一般では、そういう面倒臭いことを考えずにやってきた数学教育への反省が続いているわけです。
今年の数学1A 問題 ランキング!!
A:淡々とやるのつまんないので、ランキングっぽくやりましょうか。今年の問題の中で、数学1Aの入試問題として、出来がいいなと言える問題はどれでしょう?
Y:第1位にするなら、第2問[1]の二次関数の問題です。2点P,Qがそれぞれx,y軸を移動するという設定です。Qの位置で2つに場合分けをする必要があるだけで,二つの二次関数が出てくる。問題文も簡略。数学の問題としてスタンダードな形式となっています。
余計な日常性などがなく,数学の力を正しく判定できる問題と言えます。しかも,最後の不等式の設問なども場合分けの範囲に関わるため内容は濃い。グラフを上手く利用するなど数学の総合力が問われる良問です。
A:共通テストには珍しく高評価ですね。まあ、所詮数学1ですから、ここは二次関数になるはずと見切って、場合分けして・・・と、身につけたスキルをフル活用して進みますね。僕も同意見です。この中では、もっとも数学1らしくて、しかも、見かけは初見っぽくて、二つのグラフを繋げて描いて、視覚的に解く・・・これは楽しかったですね。
では、第2問の[2]のデータ分析はいかがですか? 私の受験時代は、ここは範囲外でしたが、データのグラフのお約束さえ知っていれば、なんていうことはなかったです。むしろ、こんなんでいいの? と。
Y:いろいろと長い記述がありますが,長距離の陸上選手のデータで、前半はヒストグラム,箱ひげ図を読み取るもので基本的なレベル。後半の変量zはおよそ偏差値のようなもので小さい方がいい成績となるのは明らか。定義に従って計算するだけで何の難しさもない。散布図を読み取るあたりも取り組みやすい問題でした。
A:難易度を見切って、余計な記述を読むことに時間を取られず、必要な情報だけささっとみて最短で解いて、他の問題に充てる時間を稼ぐという作戦になりますね。では、ランキングで「並」と言えば?
Y: 第1問の[1]の無理数の計算問題と、第4問のn進法の問題は、どちらも標準的なもので、難所も煩雑さもなく、サクサクとこなすだけ。
A:ではランキング最下位は、第1問[2]の三角比と図形の問題でいいですか。私は図形の問題は好きだった(東大は何気に図形志向)ので、面白いとは思いましたが、第1問にしては「重たい」なあと・・・
Y:数値計算に手間がかかったり、選択肢から選んだり・・・なんか煩雑な感じ。
A:そうですね。図形的にはいろいろとアプローチがあるはずですが、答えの形から出題者が想定する解き方を類推して、それに従う・・・という入試数学の本道からすると、余計な思考というか、要領の良さが必要です。まあ、ある程度年齢を重ねると、その意図が見えるようになるのですが(笑)、それでもちょっと迷いましたよ。
受験生にそういう忖度精神を求めるのはいかがかなと。これが最下位にランクした理由です。昔から指摘されることですが、これはマークシート式と数学との相性の悪さが現れたものと言えます。ここで無駄に時間を食ってしまうと、後々に影響するでしょう。私は、初見では忖度できず、前半だけやって後回しにしました。
選択問題はどれがお得?
最後に、第4-6の選択問題の2問選択についてはいかがでしょうか?
Y:第3問は、重複順列の確率の計算。2種類,3種類,4種類のカプセル・トイがあるガチャガチャで2~6回までに全部の種類がそろうときの確率を背景とした問題とみると「日常性」があるんだけどね(笑)。
で,当然に段々と処理が煩雑になってきますが,誘導が丁寧なので、これをしっかり利用して効率的に処理すればいいんだ、ということが見えたら、第4問とこの二つを選択するといいでしょう。
A:そうですか。私は第6問を選択しました。確率より図形の方が好きなので。確率って、計算しても答えがあっているか検算しようがないじゃないですか。図形なら、視覚的に検証も可能ですから、私はこちらを選びますね。
Y:第5問は、図形の性質で、「メネラウスの定理」と「方べきの定理」が前半・後半のテーマです。まずメネラウスの定理から各線分の比を求め,次に線分の長さから方べきの定理が成り立つか否かを判定し,点と円の位置関係を考える・・・という図形が得意な人にとってはこの流れをつかめれば一本道です。
A:たしかに一本道何ですが、その道が長い!! 前半と後半でそれぞれ、おんなじ思考で済むことを2回ずつ問うていて、道の先へと進めません。これは、第4問もそうですが、同じ思考で済む設問が繰り返されます。その意味では、得点は楽に取れるとも言えますが、私としては「しつこい!!」となる。要するに、次は何? と予想したら、同じ何で、なんか飽きちゃうんですね。GHS長野校の難関大志望の生徒は、日頃やっている問題からすれば、この程度はやはり8-9割の得点に到達していますね。
では、また近々、次の数学IIBの話にお付き合いをおねがいします。 <続>
[49]2024 共通テストを視る目 <4>物理科目を巡る対談
共通テスト物理 対談
前回の記事で述べまたように、4回目となる共通テスト・物理は昨年同様、高得点者層に偏る分布になりました。そこで、今回は、2024物理問題の解析に当たって、本部GHS新宿校で、物理担当の田川講師と意見交換する形式で話を進めていくことにしました。(田川講師は、GHS本部校の卒生で、京都大学の理学部に合格、体系物理の授業をふまえて大学の物理学を学び、卒後、受験生にその貴重な経験を還流したいとの志で、現在GHSの専任講師として、私が担当していた体系物理の授業を全面的に任せて余りある逸材です。)
田川(T): 今年も昨年同様に、いろいろな意味で易しい物理、となりましたね。第一印象としてはいかがでしたか?
天野(A):化学、漢文、古文とみてきて、昨日ようやく物理と数学の問題を見ました。物理は、昼休み時間にとりあえず最後まで解いてみましたが、んー、第一印象を、喩えでいうなら「皇居一周ジョギング」というところですかね。
T:そのココロは? 安全に、難所もなく、気持ちよく走れるということ、でいいですか?
A:そう。その通り!! さらに、あと一つ付け足すと、皇居は一周5kmですから、7km/hくらいのゆるっとしたスピードで走れば40分ちょっとで走り切れます。二次試験レベルの実力十分なら、このくらいでサッサと仕上げて、10分で見直し、残りは化学を解き始めるという戦略がベストでしょう。化学は、特に第5問が文章が長いので、読む時間をここで稼ぐと丁度いい。
実際に、長野校で見事100点満点を取った生徒がいますが、事前に指南した通りになりましたよ V
T: 新宿校の方でも90点が複数人います。
A:大手予備校で出しているコメントをみると、「昨年と比べて」という話ばかりなので、GHSでは俯瞰してもっと広い視野から分析しましょうか。
共通テストになってから、4回目で、昨年も指摘したことですが、物理に限っては、生物や化学とくらべて、どうも「共通テストの理念・理想」が逆に足枷になっていますよね。これを、共通テスト・物理の「呪縛ルール」(仮名)と呼びましょうか。
どんなルールがありそうですか。代わり番こで一つずつ挙げていきましょう。
T: そうですね。とりあえず、
第1は、法則や公式の導出プロセスの重視・見直し・・・式に当てはめて終わりというのではなく、どういうデータから導かれたかを問うという方針ですね。
A:初年度は、運動の法則の実験的振り返り、昨年度は、速度と空気抵抗の公式のデータによる修正、今年は、弦の定常波による伝導速度のパラメーター関数をデータから求める第3問がそれに当たりますね。では私の番。
呪縛ルール2は、身近な(と感じられる)素材を元に、物理に親近感を持ってもらう・・・・これは数学では物議を醸すくらいに頑張ってやっていることですが、物理にも伝播しています。
T: 化学だったら、身近な素材は、人工的有機高分子を出したり、薬剤の成分などを出せばクリアできるので、自然な感じですが、物理ではそれが「不自然」な頑張りに見えます。今年の水噴射ペットボトルロケットとか、昨年のカップの落下と空気抵抗とか、ネタ探しに苦労しているなーと。昨年、そのうち物理だけはネタが尽きるのでは・・・と危惧していたものですが、本年はペットボトルロケットかと・・・。
A:これは、夏休みの科学自由研究のネタでしょ。あるいは、「〇〇じろう先生のフシギ科学」なんとかでありそうなネタですね。もしかして監修とか出題メンバーに入ってますか(笑)。・・・まあ、かといって、その実験動画なんか見ても、問題解くのには直結しませんので、オススメしません。(笑2)
T:では、三番目のルールですが、
数学計算を極力回避する・・・・・・これは初回から一貫していますが、最も意味がわからないルールです。
物理と数学の表裏一体とも言える関係を、敢えて断ち切る理由がどこにあるのでしょうか? こんなことをすると、二次試験とのギャップが大きくなり、入試物理らしくなく、違和感が際立ちます。
A:私も意味がわからない。高等数学を駆使してこそナンボの物理で、大学での物理学に繋がっていく、本来物理にあるべき「数学と物理の一体性の再生」が、<体系物理>の主要コンセプトの一つですが、この対極に位置するものです。作っている物理の専門家の方々も、あれもダメ、これもダメ、あれを入れろ、これを加えろ、とがんじ搦めの縛りに、忸怩たるものがあるんじゃないかと、むしろ同情さえ覚えますな。
では、4番目。なるべく初見の、定番ではない、見慣れない題材を扱い、「やったことがあるからできる」を排除する。
ペットボトルも当てはまりますすが、これはルール2に含めるとして、今年の問題でいうと、第2問の、磁場+交流で発生する定常波という実験装置。それから第3問の面状抵抗がこのコンセプトです。ただこういうミックス素材というのは物理の入試問題としては一般的であり、むしろ、今までそういう面を押し出してこなかったセンター試験と比較していえることで、私立医学部の問題と遜色ないように見せる工夫かと思いますが・・・。
ルールと言えそうなものは、まだありますか?
T: これは従来のセンター試験と共通ですが、
ルール5 「全分野から満遍なく出す」・・・国家的入試としての宿命
という点も挙げられるでしょう。
A: 文科省指導要領に準拠するのは「宿命」ですから、仕方ありません。・・・・大手予備校の分析コメント見ていると、「全分野から出題されている」と毎年のように判で押したかのように(いや、コピペしたかのようにw)書いてありますが、そんなの当たり前で、分析でもなんでもない。偏っちゃったらそれこそ物議ですよ。そういうときこそ「出題範囲の偏在」と分析すべきでしょう。
T: 大問主義の大学の二次試験だと、「熱力学」なしの年とかザラにあったりして、大学の過去問を見て、分野のヤマ掛けもまあ、意味がありますが・・・・。
『体系物理』テキストでは、1.力学・2.熱力学・3.電子磁気力学・4.波動(力)学・5.量子の力学の順に展開されていきますが、今年の問題でいうと、
・力学は、第1問の問1のモーメントと、第2問のペットボトル・ロケット(これについては各論で触れましょう)、
・熱力学は、第1問の問2のボルツマン定数、および第2問のペットボトル・ロケットの一部、
・電磁気力学は、第4問の点電荷および直流と面状抵抗と、第1問の問3と第3問の問1の電磁気力(ここは被っている。 第1問の問3って必要?)、
・波動(力)学は、第1問の問3の光の全反射、第3問の問2以降の定常波
という配分になっています。
A: 一つの問題に複数分野をまたがせたりして、とりあえず偏りなく問うてますよ、やらなくても平気というような分野は今はありませんよ・・・・以前は現場に配慮して「原子物理・実質免除」とかありました。それでも文句は出なかった。昔、物理Iが範囲だった頃はともかく、2016年以降、理系は、物理全範囲に拡大されたため、会席御膳みたいに、色々な料理がちょんもりずつお膳にのっかっているような、それでは上品すぎるというなら、バイキング形式のように、とりあえずトレイに載るだけ取ってきた時みたいな問題になっていて、さらにそこに時間制限が加わるから、どの問いも「シングルタスク」で、浅いものになっていますね。
T:満遍なく出すというのが足枷になって、浅い感じの問題がずっと並んでいる。たしかに「皇居一周ジョギング」がピッタリですね。 <次回、各問題講評に続く>
[48]2024 共通テストを視る目<3> 理科の得点分布を読む
物・化・生のデータ(https://dn-sundai.benesse.ne.jp/dn/center/doukou/index.html 駿台-ベネッセ データネットより)は以下です。
これだけ見ると、難化していた生物は、化学並みになり、物理は易化したままということになりますが、どうでしょうか。分布を見てみましょう。
■ 物理は、平均点から標準偏差までの左右を比べると、右に偏っていることがよくわかります。特に、88点付近は、平均値を追い越す勢いの多人数であり、統計学的には「あるべからざる事態」であるといえます。上位層は軒並み80点後半を取ったということ、つまり「差がつかないテスト」です。以前の易しかった頃のセンター試験以上です。物理問題については、別項でコメントしますが、こうなるのは不可抗力で、共通テストのコンセプトを守ろうとすると、どうしても易化せざるを得ない「呪縛ルール」があるからです。
■ これに対して化学は、やや平均より低得点層の方が多い印象がありますが、まあまあ対称的です。75点以上でもはや合格点であり、標準偏差の+2倍が95点ほどですから90点越えは10%未満でしょう。つまり、そこそこ取れるが高得点は取りにくいテストであったということになります。なぜ低得点層より高得点層が削られるかについては、すでに[45]の解説で述べた通りですが、「お化け屋敷問題」のために、実質的に80点満点となっているためです。
、
■生物は、昨年までの反省か、平均点から線対称の分布となっており、まあまあ自然な分布に見えます。ただし、その両外側を見てみると、上位層<下位層であり、やはり、高得点者は削られており、80点以上を取るのは真の実力者のみ、という結果になっています。
科目間の得点調整でかなりの物議をかもした理科科目ですので、「得点調整なし」を至上命令として、今年度は、物理との得点差を化学とともに10点程度に抑えるのに成功したことになります。 化学も生物も、本当にしっかりと・本格的に学んで実力をつけた者が得をするという問題作りになっていることはGHS的には歓迎すべきことです。 逆に、物理は、決まり手「肩すかし」で勝ち進む横綱のごとくにブーイングものです。しかし、先ほども述べたように、共通テストの物理はこうなってしまうのには必然性があるのです。これは昨年も指摘した通りですが、具体的には、物理の問題解説の回で改めて説くことにます。 とにもかくにも、出題委員たちが、共通テストの呪縛ルールから解放されない限りは、二次試験的な勉強だけやっていればよく、それで物理科目は楽勝です。
[47] 2024 共通テストを視る目<2> 得点分布を読む
駿台さん、いつもお世話様です
例によって、得点分布のデータは、駿台・ベネッセ deta-netで公開されているものを引用しています。が、データの見方やコメントはGHSのオリジナルなものです。この得点分布を出してくれているのは、管見ではここだけであり、入試センターが出す数値だけでは見えてこない情報が引き出せる、貴重なデータです(一応、私も駿台市ヶ谷校でお世話になった者です。その節は・・・)。
5-7理系(900点) 理系人数: 145,432 平均点 569.6 標準偏差 130.3
平均点よりも、グラフの形と標準偏差を併せたものが有用です。
統計学の基本ですが、平均点に標準偏差を左右に加えた範囲で人数の70%程が入ります。したがって、700点より上は15%程です。理系人数14.5万人の約15%は2.2万人ほどです。さらに、前回述べました「8割の壁」以上だと10%弱のせいぜい1.5万人と概算できます。
さて、全部の国公立大・医学部の総定員数は、厚労省によれば4250人程です。もちろん、8割以上の上位層で医学部志望でない優秀な理系も沢山いますから(ちなみに東大と京大を合わせただけで3000人ほど)、それを考慮すると、10%,ほぼ1.5万人という試算は妥当だと言えるでしょう。本ブログの例年の試算でもほぼ横ばいです。
国公立医学部に合格したいなら
共通テスト8割の壁を越えることが必須
85%であれば確実・安心ゾーン
ということです。だから、医学部に行きたいが、私立医学部は絶対ムリという人は、何がなんでもこのゾーンを目指して、そのために何が必要かを必死で考えて取り組む(もちろん、東大・京大の理系も同じです)ことを最優先とすべきです。別の言い方をすれば、
共通テスト8割に満たないのに
二次で逆転なんてことは夢のまた夢
そんなことを考えている時点でアウト
というレベルの、自分に厳しい発想を堅持することです。自分に甘い人には扉は決して開きません。
・・・私は最初の受験は、京都大の文系でしたが、現役の時に79%しか取れず、とても悔しい思いをし、このリベンジだけを目指して、一次試験の対策を必死でやりました。おかげで一浪して85%に伸ばすことができて、無事合格できましたが、文字通り「一意専心」。自分にとっての弱点を一つ一つ潰していく一年でした
・・・一番悩んだのは、古文、そして漢文、そして現代文、これで60点も失点していてはどうしようもない!!と。その次は物理でしたか・・・体系的な学びを知らなかった当時の私には、共通一次の物理でさえ高い壁に見えました(ホント、10秒でいいから当時にタイムスリップして、体系物理のテキスト一式を届けてやりたい・・・)。
・・・再受験は東大という高過ぎる壁でしたから、更なる研鑽が必要でした。85%じゃD判定です。それで最も取り組んだのは、やはり、国語。漢文は、京大で中国語を学んだ余滴と予備校の授業でクリアーできましたが、古文と現代文は、「どんな模試でも9割」を取れるように、すごく沢山の時間を割き、正解を選ぶための研究をし尽くしました。
・・・社会は倫理選択(思想史が好きなので)でしたが、これはどう頑張っても9割はムリなので、80点を切らないように、問題集を隅々まで繰り返しやりました。・・・その他の科目は、二次試験の勉強をしていればカバーできるので、国語と社会の対策が主でした。
共通テスト8割という壁をよじ登り超えないと
次のステージの扉は開かない
次回は、各科目の得点分布についてコメントします。
[46] 2024 共通テストを視る目<1> 総説 四年目を迎えて
「難化」とか「平均点」とか、どうでもよいこと
1980年代からの共通一次からセンター試験、そして共通テストへと・・、相変わらず文科省的行政+マスコミは平均点と科目間格差ばかりを気にして、ニュースを流しています。
共通テストが開始されてから、毎年言っていることですが
「平均点が昨年より低下の予想」「〇〇科目が難しかった」等々・・・なんていうのは、難関突破を目指す受験生にとって、そしてGHSの受験生にとっては、何の価値も、いかほどの意味もないものです。
平均的な受験生についての情報など参考にすべきではないのです。競争する相手は、全受験生の1割程の「上位層」だからです。
昨年、今年と、化学の選択者は15万人ほどです。これがほぼ理系の総数です。その1割は1万数千人です(数学選択者の18万人より3万人少ないですが、理科を選択していない理系は「ライバル」には入りません)。
以下は、競争する相手は、全受験生の1割程の「上位層」である・・・ここにフォーカスを当てての話です。
平均レベルの学力の受験生というものは、難化すれば得点が大きく下がり、平均点を下げるように足を引っ張るからです。だから、色々な統計の中で「上位層の得点分布がどうなったか」だけを注視すべきです。
受験昔話
私は医学部を再受験した関係で、普通の受験生よりは、共通一次、センター試験を多く受けてきました。が、平均点や難易度等には関心は一切なかったものです。関心事は、1つ。得点率80%を超える受験生がどれだけいるか。その中でのピークはどこか、志望校のボーターがどれだけ変動したか、その中で自分はどこに位置するのか、です。そして、対策とは、「85-90%を得点するにはどうすればよいか」に尽きていました。「難関」を突破するには、それ以外の関心事はありません。70%の得点率にも届かない層がどうであろうと何も関係ないのです。
問題が難化すれば、そういう層の点数がぐっと下がるので、平均点はその分余計に下方にシフトします。しかし、得点率80%以上取れる学力がある上位層では、たとえ難化しても、得点は下がり具合は小さいものです。だって、日頃からそれ以上のレベルの問題を解いているのですから当然です。
そもそも、東大(に合格しそうな)受験生なら、かつてのセンター試験までなら90%前後は取れたものです。「9割をどれだけ越えるか」が勝負どころでした。だから、得点8割以上で勝負する、上位層のピークは85%位にありました。かつて、私が京大・経済学部を受けた時の自分の得点率は84.2%でした。やや難化した年でしたので、学部内ピークの少し上でした。現役の時、わずから80%に届かなかった悔しさをバネに、一浪してなんとか目標に届いて安堵したことでした。
東大・京大等の難関大の二次試験問題の難しさから見れば、「共通テストの難化」なんて、誤差範囲でしかありません。それしきのハードルを越えられないようで、どうして二次試験で合格点が取れるものでしょうか・・・そう思っているのが難関突破を目指す受験生というものです。(でも、まあ、さすがに、こういう受験生の声は、ニュース記事としては出せないものです・・・)
共通テストは、このピークを下げた
四年目を迎えた共通テストですが、ここまで一貫しているのは、得点80%以上の上位層を削り、高得点者のカタマリを解体し、分岐させることが目的の1つであるということです。上位層のピークは80%に低下し、国立医学部のボーダライン(順位がほぼ定員以内に入っている)が、軒並み80-82%になっているからです。
昔は、80%では医学部は行けませんでしたね。最低でも85%、できれば90%前後というのが目標でした。
でも、これは入試としては、実に「まとも」なことだと思います。
なぜ、「まとも」かと言いますと、難関突破を目指す受験生たるもの、昔々なら
「高々、センター試験でしょ、80%は当たり前、難関突破には90%は取れないと・・・」
というのが「常識・ふつう・義務・使命」でした。
ところで、難関私立医学部に合格するための得点率はご存知ですか? 各大学独自の試験で、合格得点率も公表されていて、だいたい70%前後です。入試問題として理想的なのは、いい具合に差がつき、上位でグチッゃと固まらないように、分布することです。資格試験や認定試験ではなく、競争試験ですから、差がつかないと試験の意味がないからです。
これまでの共通一次・センター試験の得点分布は正規分布のようにキレイではなく、平均点層に加えて、上位層も膨らんでいて、実に歪(いびつ)な形でした。上位層にとって、できて当たり前という試験は、(国が行う試験だから仕方がないとは言え)入試としては「異端」であったと思います。上位層にとっては、差がつかないから=意味がない=ただの通過点=二次試験を受けるための「資格試験」でしかなかった、「哀れな存在」でした。
事実、東大は、1980年に共通一次が始まってから、一貫して一次と二次の比率を1:4にして、一次の比重を日本一最低にしてきました。私の時代は1000点満点でしたが、これが110点に圧縮、約1/8です。850点と900点の50点もの差がたったの6点に縮まります。こんなの、数学なら半問分でひっくり返ります。
そんな東大生受験生が、50-60%以上の得点を取って合格を目指すのが東大の二次試験の難度なのです。
このような観点からは、これまでのセンター試験は易しすぎたと言えるのであり、入学試験として「異常」でした。それがようやくにして、難関私立医学部が入試の判定に採用しても遜色ないレベルになって安定してきたといえます。残念というか、当たり前というか、仕方ないというか、ニュースを流す側にはその見識がなく、毎年似たような一喜一憂レベルの参考にならないニュースしか表に出ていないのが現状です。
いままで「90%以上は至難」というセンター試験的ラインは、
共通テストでは「85%以上は至難」へシフトした
これからは70%の得点率だと優良、8割越えは優秀であり、
共通テストは難関受験生の超えるべきハードルとなった
GHSのカリキュラムとメソッドは、共通テストの以前から、そういう目線で創られ、それを当然として指導しています。試験制度がどうあれ、学ぶべきことはどうあるべきか、どういう学力がホンモノかを常に問うているからです。
共通テストは、「難関私大・国立二次試験問題を薄めて答えやすくした問題だ」
そんな風に見下ろせる受験生であれ
と言い続けています。難化すればするほど有利になる、そんな受験生になってほしいのです。
[45] 共通テスト2024 国語・漢文問題 問題の解析と解説
共通テスト・漢文問題を振り返って
本部校のHPには1/21に電子ブック解説をアップしておきましたが、長野校では、ここでも閲覧できるようにしたいと思います。
今年の漢文問題ですが、複数文献を出すというスタイルを取るようになったこれまで4回の共通テストの中では、基本コンセプトとしては「もっともハマった」と評価したいと思います。
ここ三年間、漢文には物言いばかりつけてきたので、「好評価は意外」と思われる方もいるかもしれませんが、出題のセンスとして中々良いんじゃないかなと感じました。とは言ってももちろん、手放しの礼賛ではありません。後で触れますが、設問については若干「物言い」をつけたいところがあります。
ここまでの共通テスト漢文への『漢文ブログ』での過去記事をざっと振り返ってみましょう。
2021/01/27 第1回 共通テストってどうよ!?
まさかの、漢詩の連投となりました。・・・・・・内容的には、馬術の極意は「人馬一体」なりというだけのこと・・・・・・これは、文章としては昔の国語Ⅰのレベルじゃないでしょうか。・・・・・・どこが変わったんでしょう? どういうところが共通テストとしての変化なのか? あえていえば、変わったところは「儒教思想も老荘思想も出る幕なし」という所でしょう・・・・・・昨年は、老荘的テイストの漢詩でしたが、本問は何ら思想的背景や前提なしに漢文力だけで解けます。倫理や世界史の助けはいらない。つまり、漢文の精神世界の理解は土台として要求していないということです。・・・・・・「人馬一体」は、JRAでも同じことです。最先端のスポーツカーだって「人馬一体」が理想なんだから、言いたいことを掴むのは容易です。
・・・・・・前提知識なしに読める、社会選択による不公平がない、それは良いことに聞こえます。しかし、そこに限定するともはや漢文ではないのは確か。昔から儒教テイスト、老荘テイストの漢文はふつうに出され続けています。じゃあ、たまたまなのか・・・・。
・・・・・・いやいや、だったら今年の古文は何なんでしょう?場面は、平安時代の葬儀です。バリバリに宗教絡みでしょう?現代にはその慣習も形式も、かけらも残っていない。現代の若者にとってそれだけで「難問」です。・・・・・・そこで和歌をやり取りしているわけで? この心情に二重化するのは難事です。そういう葬儀文化の隔たり、死に対する心情の歴史的変化、しかし、そこに流れる和人としての共感・・・・・・とすると、古文と漢文で「共通テスト」としての共通項が見えません。・・・・・・共通テストでやりたいことが見えません。
2021/02/04 第1回 共通テスト 第一日程と第二日程の共通点
両問題を眺めてみて気づくことは、ともに’ノンポリ’であること。儒学は要するに政治学、統治の術、処世術。老荘思想もその対極軸である。両問題ともその匂いがしない。だからノンポリシーと言ってよかろう。
第1日程は、馬術について「人馬一体」、第2日程は書道について「生涯修行、努力は天才を作る」が主旨。現在にも通じる内容なので、「社会科目の選択や背景知識によらない中立性」という出題指針(そういうのがあるらしい)は満たしている。とはいえ、JRAのおかげで馴染みのある前者に対して、書を極めるっていう境地は素人(私も含めて)には分かり難いなぁと感じる。・・・・・・ノンポリ??? おいおい、ちょっと待て。2020年の本試にでた漢詩は老荘テイストだろう? 2019は、儒教の敬親尊祖テイストだろう??・・・ 老荘・儒教ネタは、今まで散々出しているじゃないの。これは漢文である以上、不可避のことだ。それが漢文世界なのだから。だから、両方ともノンポリというのが「共通テストとして実に斬新だ!!」 と言っておこう。(褒めてないし)
2021/02/04 第2回 共通テスト うーつまらん
「どこが思考力を問う共通テスト?」「これで、どういう(漢文的)思考力を問うつもり?」「センター試験よりクオリティーは後退」2年目となる共通テスト・国語の漢文の感想はこんなところ。文章の内容も、設問も、取り立てて漢文に時間をかけてない理系でも正解できるような作り方。「難化」を予想して、そうでなかったので、漢文をしっかりやったGHS生にとっては、文字通り「腕の見せ所がない」レベルの出題。難化した時にしっかりと踏みとどまって差をつける、それがGHSの学びの真骨頂。
だから、GHS的には「ツマラナイ」となります。・・・・・・漢文までなかなか手が届かない現役生は、ほっとしたことでしょう。・・・・・・まあ、その分、古文の方が明らかに難易度が高く半分も取れない人が少なくなかったようです。・・・・・・今度は、「趣味の庭園と珍蝶との戯れ」の思い出話です。今年も、古文との難易度の調整ができていないし。しかも、共通テストの売りであった、複数の資料を並べるという形式は止めたんですかね?・・・・・・だから、もう一度書いておきたいと思います。むしろ、こんな読みやすい文章が出たことに甘んじて、今後共通テスト漢文をナメてかからないことが肝要かと。
2023/01/16 第3回 共通テスト どこよりも早い!! 漢文解説
共通テストになっても、「漢文は漢文でしかない」というのが端的な評価です。ただ、変化したのは、これまでのような、文章の切り取りではなく、複数の文章を出すということです。これは国語全体の方針のようですから、漢文もしたがったのでしょう。
今回は、予想問題と模範答案という斬新な組み合わせでしたが、内容的には繋がっているので二つに分けて出したことに何ら新たな意味は見出せません。
だから、それが漢文として新たな・今までにない思考力を試せているかというと、「何ら変わりない」というのがこの三年間の「実績」です。漢文を、国の統一試験で、大学受験生が等しく読解することが要求されている、そういう文化を保存・継承しているという点こそが教育において重要な点ですからこれでいいのです。・・・・・・ただ、共通テストになって「前と同じ」ではいけないので、見かけを変えた、という程度でしかなく、漢文解析としての学びに何の変化も必要ありません。・・・・・・内容的には、科挙の試験制度の枠内での議論ですから、儒教的な理解と科挙についての知識があれば、選択肢の絞り込みに対してのスピードアップ・スキップが可能です。・・・・・・また、文法的修練を発揮できるのは・・・・・・解説に述べたとおりですが、この中では、問3が、文法解析の「難問」でしょう。・・・・・・文法的把握があれば、あっという間に絞り込めるので、漢文解析的には、「難問」どころではなく、「御誂え向き」の設問といえるでしょう。
昨年度は、漢文解析をもとに解説を書いてGHSのHPで公開しました(現在は閲覧不可)。そして、今年もすでに解説はHPにアップしてあります。というのも、上記のように共通テスト3年目にして、それまで三回ぶんのノンポリ的な内容から、伝統的な儒教テイストに立ち戻り、かつ、文法的にも評価すべき「難問」が出ているというのがモチベーションとなったからです。
そういう意味で、2023問題は、漢文問題としての古文の難易度と釣り合うレベルになったことを評価した次第です。ただし、複数文献を出すという形式についての意味は見出せず(一連の文章なので)、ここには ‘ ? ‘ を付けておきました。
共通テスト・漢文問題を振り返って 1 イイね
今年も解説を早々に書いたということは、それなりにモチベーションを与えてくれる問題であったわけです。そのポイントは、初めて「複数文献を出すという意味・意義が認められる」作りであったということです。
実際、本問では、メインの漢詩以外に四つもの文献を並べています。これについて、「2024漢文解析・解説」から総評の部分を引用します。
共通テストになって、「国語科では、複数の文章を出す」ように仕様変更がありました。この意図の一つが明確になった問題作りです。一つの絶句に対して、資料を四つも並べたことで、共通テストにおいて、古典でやろうとしていること、複数の文献を出してどんな思考力を試すか、ということを示す事例となったと言えます。
すなわち、「歴史学の方法論のミニマム形態」であり、事実の客観性=本当にあったことかを、複数の文献を突き合わせて、事実と言える部分を確定し、創作や脚色を排除していくという作業です。すなわち、「実証的資料批判」とか「事実の時代考証」とかいわれるものです。
この方向性は、実は2022年の古文の「増鏡」と「とわずがたり」にも見られていました。ただ、これは入試としては内容的に重たすぎて、ただの「難問」になってしまったのですが、本問はその点では成功していると言えるでしょう。
ただし、そういう出題意図であれば、問6の答えの立ち位置はすでに確定しているのであり、②か③しかないこと、つまり答えがワンパターン化してしまうことになります。すなわち、いかに考証を積み上げても「歴史上の事実は100%確定することはできない」ということです。一つの文献や遺跡の発掘などによって、それまでの定説がひっくり返ることはザラにあることですし、論争に決着がつくこともあるわけです。逆にいうと、歴史的記録、文書というものは、真実を語っているとは限らないという、当たり前のことです。その時代には書けないこともあるし、時の権力者によって事実が捻じ曲げられて記録されることもあるからです。
これ自体は、立派な見識ですが、ただ、そうすると問うことは、読解による「思考力」から、「知識力」(=やる前から答えが前ばらしになる)へと転化してしまいます。
・・・・・(中略)・・・・・たとえ正史であっても事実的な考証が必要なのですが、本問で取り上げられた文献はすべて、そういう公的なものではありません。「逸話集」とか「随筆」とかいうものは、当然ながら、事実を書き残しながらも、著者の個人的な・時代的なバイアスが掛かってしまうものです。したがって、本問では、諸文献の記述の整合性から、事実の部分とそうでない部分を選り分けていくという作業が、正史よりも一層必要な資料が提示されている、ということになります。実質的には、このような過去の文献に向き合うときの基本的な姿勢をもって思考することが求められています。
共通テスト・漢文問題を振り返って 2 それはちょっと
上で述べたのは、出題意図と形式についての評価です。これに対して設問は?というと、何気に「難所」がありません。つまり、設問のメリハリがついていなくて、設問が全体的に易し目な感じがするのは、第1回,第2回と共通です。
せっかく、昨年、文法的な解析力を発揮する設問があり、設問としてのクオリティーが上がったと褒めたのですが、そこはレベルダウンです。
その中でも、特にイチャモンをつけたいのが、まず問1です。押韻箇所と絶句か律詩かを問うています。押韻している漢字自体は普通に読めるのですが、分かれ目は絶句かどうかわかるか、という点です。まあ、漢文常識といえば常識ですが、それを問うてどうするの? 漢文的思考力? とツッコミたくなります。伝統的良問形式からすると、一箇所空欄にして、音と意味から入るべき漢字を答える、というふうにすべきだったでしょう。
また、問2(ウ)は、接続副詞「因」の意味を問うていますが、なんのウラもヒネリもなく、これなら小学生でも答えられるでしょう、とツッコミが入るところです。これを問うて5点なの?? 軽すぎない?・・・・・・1点の価値を毀損するものです。
問3は、返り点と書き下し文という定番の問題ですが、昨年の同類の設問と比較するといかにも「小者」です。鍛えし漢文解析の威力を発揮するには文法的に軽すぎて、まるで「ただ今の決まり手は肩透かしです。」という館内放送に、「横綱がそんな勝ち方すんなよー」とブーイングとともに座布団が舞い飛ぶがごとくです。
複数文献による事実の考証という「高尚」なミッションを完遂するために、四つもの文献を出してしまった見返りに、それぞれが短文となり、文法的に問うべき難所のないものばかりが並んでしまったわけです。これが一つの文章で2ページに渡る、従来のパターンだと、色々と問うべき箇所が見つかるものですが、そこに制限が掛かってしまった格好です。
・・・・・・なので、解説では、漢文に対する文法解析を行いながら進めていくのが通常のスタイルですが、この設問以降は、「不要」と判断して、そこをカットしてあります。文法解析するほどでもない文は、文法は必要ない・・・・・・要するに、文法を習得する意義は、文法の助けを借りないと読解が困難、という時の助け舟であるべきだからです。 《了》
2024共通テスト 漢文解析 電子ブック版はこちら
今回は、B5版のヨコで書いたので、パソコン画面で、そのまま開いてみるには丁度よいかと思います。
長野校ブログ 2024共通テスト 問題解析と解説を掲載しています
2024共通テスト 傾向・設問分析と主要科目解説講義を長野校ブログに順次掲載します。
第一弾は、最も選択者が多く、しかもセンター試験の昔より断然難しくなっている化学。平均点は50点に満たず(中間集計)!!
そんな必須科目で80点越えの高得点を取るには、問題をどう捉え、どう考え進めて、どのように立式すれば良いのか?GHSで指導している体系化学メソッドによる、フル解説講義を電子ブック版にて無料公開します。
[44] 共通テスト2024 どこよりも早い!! 化学 問題の解析と解説
昨年同様ですが・・・・・・
今年の共通テストの化学についてだけですが、一言で言うと、「良くも悪しくも昨年同様」です。
すべての問題に対しての解答・解説は、GHSのHPに「どこよりも早い! 2024 共通テスト化学解説」と題して電子ブック版で貼り付けてありますので、個別・具体的にはそちらを参照してください。
まずは例によって、問題のグレード分析です。体系化学のカリキュラムからみた問題のグレード分けはこれまでと同様、以下です。
C : 一つの化学知識、ワンステップの計算で、速攻で解ける問題。教科書レベル。
B : 複数の化学知識を併せて解く。計算はハードルが二つ。入試標準問題レベル。
A2: Bの少し上の知識や、さらなるハードルがある、「差をつける問題」
A1: 化学ADで演習しているThemeに関わる計算問題を薄めたもの、またはその部分。
これに基づいて、昨年の分析結果と重ねてみます。
むこれだけ見ると、BからA2にややシフトして難化したように見えますが、実態はさにあらず。別の観点からも分類してみましょう。
定量化学と定性化学の比率は同様ですが、定量のAが減り、定性のAが増えていることがわかります。つまり、化学計算としては、過去3年からすると、「ややヘタレ」気味で、『体系化学』で化学計算の腕を磨いていたGHS生からすると肩すかしの感があります。
授業ではいつも「共通テスト化学が難化しますように」と祈願しているのですが、巷からは不吉・不条理なお願いゆえに、天神様には聞き届けてらえなかったようです Ww…
B・Cの配分は6割ほどで同様ですので、標準的なBがそこそこ取れると50点くらいになる見込みです。この中間層以下は「良くも」の方で「昨年と同様」です。
これに対して、上位層では様相が違います。Aで20点程、その他で15点程というのは同様なので、70点をクリアすれば合格点というのは共通テスト開始以来、ブレていません。しかし、優秀な生徒でも80点を超えるのが難しく、90点越えは至難という作りになっています。ゆとりの時代のセンター試験のように、高得点層にギュッと固まったイビツな分布は、今や昔の話となったと言っていいでしょう。
総合点で85%を超えた生徒でも、化学は80点にわずか届かずというのが実情です。
生徒に事情を聴いてみると、やはり、その元凶は「その他」の問題にあります。その他問題は今回は分散せず、第5問が丸ごと「その他」でした。つまり、「化学の問題ではない」ということです。
見かけ上は、同位体とか、molとか、有機物の切断とか化学っぽい素材が並んでいますが、やっていることは、分かりやすくたとえると『中学数学でわかる科学読物・化学編』です。
つまり、化学に見えますが、解くために必要なのは、化学の知識や計算力ではなく、中学数学以下で済むデータ読み取りと推論でしかありません。この点については、毎年「こんなん化学しじゃねー」指摘してきましたが、今年はその「悪行」がエスカレートしています。
第5問は「お化け屋敷」問題
簡単にいうと、第5問は「誰もみたことがない」初見問題であり、見たこと無いデータを与えて、必要な知識を与えてその場で読み取らせて解答する・・・・・これは医・自然系小論文とか、総合テストとかいう名称で出される形式です。
そういう意味で、何が出るかわからないので、対策しようがないのですが、ふつうの人は、既視感のないものに対しては恐怖を覚えるものです。
テーマは「質量分析器のデータ解析」ですので、科学基礎論のレベル、つまり、科学実験のベースとなる分析法であり、それで分離・分析した化学物質をもって、化学としての学びが始まる・・・つまり「なんじゃこりゃ、見たこともやったことも聞いたこともないぞ」となるわけです。
そんな恐怖感があると、なんでもない問題を殊更難しく見せてしまいます。つまり「お化け屋敷」です。所詮は、アルバイトの人が被り物をして出てくるわけですから、ホンモノのお化けでもなんでもなく、そう思ってしまうと怖くもなんともないのですし、(そうわかって、絶叫してストレスを発散するというのが健全でしょう・・・。「・・・正体見たり枯れ尾花」
しかし、その場の雰囲気に呑まれ、恐怖にかられるとそれが「オバケ」に見えてしまうのでしょう。具体的には解説を読んで貰えばわかりますが、本問は、「お化け屋敷に過ぎない」、ホンモノではない=化学ではない(化学と思うから、該当する知識がないことに焦る)、化学の被り物(お化けの扮装)をしているが、その中身は化学基礎の用語と、中学数学で十分(=中身は人間)と思って取り組む心構えができれば、あっさりと解けてしまうのです。
常日頃から、そういう類の、科学読み物に触れている人にとってみれば、こんな楽勝な問題はありません。化学の実力を問わず、読解力と常識的推論と算数で解けるのですから。
ところが、そういう経験がないと、お化け屋敷の入り口でもう、ビビってしまって、かつ、長大な文章にモンスターを重ねて、これは「難問だ、自分には解けるはずがない」という暗示にかかってしまいます。
多分、共通テスト初年度の、悪名高い数学問題と同様に、????とと思って手がつかなかった人が多数いることでしょう。すると、第5問丸々で20点です。もっとも、第5問の問2はとりあえずmolを扱うので、一応化学Bに分類しておきました。やることは、化学計算以前であり単発ならできるかもしれませんが、「その他」の中に埋もれているので、これも「オバケ」の仲間に見えるはずです。
すると、ベースとして80点満点ということになり、化学が抜群にできる人でも80点に届かないという現象が起こったのです。
GHSのHPのオリジナル解説を読めば、「オバケ」と思って避けてしまった自分が、実に歯がゆく悔しく思えてくるはずです。
要するに、心の持ち方次第で解答可能なんだ!!とわかること、これは二次試験等でも役に立つはずです。
大学入試センターのエライ人へ
こういうのは、化学教科ではなく、たとえば「科学基礎」(理科基礎)として、科目選択に関わりなく解くようにしてもらいたいものです。そろそろ、「お化け屋敷」のカラクリがバレて、優秀な生徒たちは、その正体に気づき、易々と解くようになっていくでしょう。ならば、化学という枠から外してほしいものです。もっと化学の枠内で問うべき事項があるでしょう?
もし、それは色々と手続きが・・・という官僚主義の返答でしたから、化学問題と呼べないもので20点も占めてしまうことは避けて、せめて過去問のように10点以内にとどめるべきです。これが落としどころじゃないですか?
エスカレート
さて、どういう風の吹きまわしか、今年は、解答・解説のEB版だけでなく、解説動画を前編・後編(各30分程)で作ってしまいました。もちろん、私自身が解説しています。これもコロナ禍中のzoomがもたらした「副産物」です。
基本的にはオープンにするつもりはありませんが、たとえば、次年度の捲土重来を誓って、GHSに入塾等のお問い合わせいただいた人には、しっかり観てもらって、GHSの指導の一端を知ってもらう形で活用しようかと考えています。ご希望あれば、問い合わせフォームからご連絡ください。
[43] 物理にあって、数学にないもの
物理にあって数学ないもの
GHS長野校主宰の天野です。私が担当するのは主に物理・化学です。
昨今の授業を通して改めて感じていることですが、今回は、「物理にあって数学にないもの」について述べましょう。
それは「落差」です。
GHSの体系物理や体系化学を学ぶと、市販の学参・問題集との解法の落差の大きさに驚くことの連続となります。これに比べると数学では、解法自体はそんなに差がないものです。むしろ、学び方・学びの順が重要であり、膨大な範囲と量を、満遍なくムラなく、キッチリやり切ることがまずもって大切です。
しかし、物理も化学も、量的にみると、数学ほどではありません。体系化学や体系物理のテキストと、チャート式数学シリーズとを比べれば一目瞭然です。基礎からのチャート(青いヤツ)三冊でこれです。難関突破には赤いヤツまでやるべし・・・とか言われても・・・
GHSのテキストである、『体系物理』、『体系化学』は、法則と公式が、一冊にまとまっていて、かつ、読めるようになっています。そもそも、解き方の土台・原理・発想からして大きく違うからです。
問題を沢山解けば、そのうちにだんだんわかってきて、自ずから道が拓ける(「読書百遍」と同じ信仰です)・・・これを信じて、膨大な時間をかけて長い旅をせよ、というのがチャート式の教えですが、至難です。
その長旅に同伴し、ペースし、要所要所でアシストして効率化してやるのが指導者の役割です。GHSの数学の指導では、その長旅の前に、「世界地図」を拡げて、「世界はこういう風にできている」と俯瞰し、「今からこういうルートで、ここをこう辿ると、やり切ることができる」とプランを示し、実際に、大海原に漕ぎだす前に、その長旅のミニマム形態でシミュレーションをします。・・・数学についてはまた、改めて述べましょう。
さてさて、本年度は、生物より物理選択者が多くて、そもそも少ない個別指導枠が満杯です。物理は、大きくは二つのコースがあります。
キッチリ&ハイレベル コース
まずは、高校物理の履修を高いレベルで、隅から隅まで成し遂げ、共通テストで高得点を取るために体系物理テキストと、学校で自習用に配布(購入)された問題集をきっちりやるコースです。
高校の進度にそれなりに合わせながらも、物理法則の体系性とそこから導出する物理公式をきちんと理解して、もちろん、適宜高等数学を駆使して、その上で問題集を解いていきます。
たとえば、信大・医学部を目指し、中学生の時から通っている生徒は、3年生になる前に、信大医学部生の講師からバトンタッチして、私が物理の入試レベルの指導を開始しました。信大の物理は難関レベルではありませんので、学校で配布された、『セミナー物理』(第一学習社)の演習を高校のテストや模試に合わせつつ、先取りもしながら進むので十分です。
『セミナー物理』は、小さい問題が多く、一人でやり切るは大変で、それで手一杯になると、本当にやるべき入試レベルの発展問題や総合問題に手が届きません。しかも、解法は平凡かつ旧式で、(それゆえに)時に難解です。しかし、体系物理で、物理法則と公式の全体像を把握した上でで、キッチリ解き直せば二次試験対策としては万全であり、共通テストではお釣りがきます。
8月一杯で電磁気力学まで終了し(これで以後の高校の授業は完全に先取り)、二学期からは、「原子物理」のテキストをやります。「体系物理テキスト」とは別冊(50ページ)になっています。
昔も今も、「原子物理」は鬼門ですから、高校三年生の二学期からここをキッチリ学ぶなんて、なんという贅沢でしょう!! (・・・高校時代の私が聞いたら、大いに嘆き、羨望することでしょう・・・)
すると、「別冊解答」の解き方が、なんとも隔靴掻痒というか、旧態依然というか、そういう風に見えてきます。視覚的理解にしても、数学の駆使にしても、体系物理の解き方と、明確にして圧倒的な落差があるので、GHS生は、この学びを「My解答集」として作り上げることが復習となり、実に楽しい知的な作業となるのです。
天辺(てっぺん)&超越レベル コース
また、たとえば、旧帝大の理系(医学部ではない)志望の生徒がいます。中々優秀で、これまで自力で色々と学んでいて、受験生としての物理の力はかなりある方です。が、それでも、難関大では歯が立たないことを自覚してやってきました。東大・京大クラスの実力はどうやってつければいいのか?と。
難関大受験において、物理で微分積分等の高等数学を駆使して解くのは「常識」であり「マナー」というべきものですが、そこに導いてくれる参考書や問題集は無いに等しい。
そこで、すでに3月頭に入会してから『物理重要問題集』(数研出版)を素材として、体系物理的な解き方による「My解答集」を営々と作り続けてきました。基本的には、たった週一回90分の個別指導です。
7月末の段階で、「あとは電気磁気を学べば、一周目が終了」というところに到達しました。8月中には折り返し可能で、そこからいよいよ『物理物理アドバンス』へとステップアップします。それと並行しながら、志望校の過去問を25年分やり切るプランです。曰く、
「それくらいのことをやっておかないと、受ける大学に失礼でしょ?」と。そういうプライドをもって、そして、誰よりもその大学・学部に憧れ、そのために誰よりも努力したという自信を持って入試に臨む、そんな充実した状態で送り出してあげたいものです。
[42] 2023 今年の桜便り
GHS長野校は、次年度で7年目になります。
中2〜既卒生、全学年合わせて、15名程度をMaxとし、「総人数少数制」「個別指導を主軸」とした大学受験指導をしています。
普通の予備校と違って、学びたい科目に絞っての単科受講であり、全科目的にフォローしているわけではないので、それだけで「合格実績」というのもどうかと思い、そういう形でのインフメーションはこれまであまりしてきていません。
もちろん、最も不得意な科目をなんとかする、そこそこ得意な科目を無敵にする、というのは合格には大きく貢献しているのは確かではありますが、それ以外の科目での個人の、あるいは他の媒体・機関での指導の賜物もあると思うからです。
ただ、お問い合わせの中には、そういう点もぜひ知りたいという方が増えているので、とりあえずQ&Aには書いておきましたが、ここでも少し触れておきたいと思った次第です。
今年度の受験生も例年のように数名ですが、具体的にはGHS長野校在籍者で、
・3年連続で、医学部に現役合格者
・2年連続で、信大医学部合格
また、これまでで東大は文系と理系で1名ずつ、医学部進学者は12名に上ります。
(一人が何校も合格した数をカウントした「のべ人数」ではなく、純粋な「進学者数」です。)
当校は、医学部受験に特化しているわけではありません。文系・理系、学部・学科、学年によらず(かつ、コロナの影響もあるのでしょうが、既卒生の受け入れも増えてきています)、GHSの指導を求める意思があれば受け入れています。ただ、これまでは医学部志望者が多かったということです。
個別指導が主軸ということから、マンパワーの点で15名程度がMaxとなっていますが、講師を公募して、生徒を増やそうとは思っていません。
だったら、GHSのメソッドで学んだ卒生のほうが遥かに頼りになりますので。
・・・そうやって、GHSから信大医学部に進学して、1年の時から指導に関わってくれた高見澤先生が、6年生を迎えるにあたり、さすがに、GHSの指導者としては「終了」となりました。
本当にご苦労様。そしてまた、次の世代に引き継がれることでしょう。
5年の長きにわたって、中二からしっかりと面倒をみてくれた生徒が今年は受験生です。
あとは私が引き継いで、難関突破レベルの演習へとすでに進んでいます。「高校三年生でここからスタートできるなんて、なんて幸せな受験生」と私自身が思います。
そういう意味で、私もリミッターを外して、存分に体系化学・体系物理のアドバンスのスゴ技を伝授せんと、日々楽しんでいます。
[41]2023 共通テスト 物理 問題分析とコメント
昨年に続いて、共通テスト3年目の物理についてコメントしておきたいと思います。
今回は、GHS本部・新宿校の物理担当講師、田川先生とのコラボ企画です。
今年の共通テストの平均点とGHSの結果
田川(T): 今年の共通テストの物理の平均点は、2022年の60.7点から、2.7点上がって63.4点(共通テスト中間発表時のデータ)となる見込みです。
ちなみに、GHSの物理選択者の平均点は83.3点です。去年70点台であったのが90点台になっている例が何人かいて一年で確実に伸びたことがわかります。最高点は95点です。
天野(A): 長野校では100点が出ました・・・と言っても今年は生物選択者に偏っていて物理は二人っきりなんですよ。もう一人は90点。でも化学はちと苦戦し、二人とも物理に比して-20点ほどで悔しがっていましたね。
本ブログ[39]でも書きましたが、物理は昨年と問題の作りが似ていて、かつ、より易しくなっているので、生物や化学と平均点で大差がついて、「得点調整」という‘敗北宣言’が出されましたね。「科目間の差異がなぜ生じるか」ということについては別稿に譲るとして、[39]では、問題についての具体的コメントまではしていないので、本部校と長野校との共通認識として、ここでしっかり掘り下げておきましょう。
各問題について
第1問
T: これは例年通り小問集合です。この後の第2問、第3問、第4問に入りきらなかった分野、力学のエネルギー・運動量保存則、熱力学、電磁気学の磁気分野、原子物理をまとめて入れた形になっています。
後で述べますが、これらの分野はホントはもっとスポットライトを当てて扱われなくてはいけないはずですが、後の方で、設問数を稼いでいる「こだわり問題」に押しのけられて、ここに集合させられています。問題の難易度は「かなり易」であり、教科書レベルの知識の単純な適用で答えられるものばかりです。
A:易しいにもほどがあるというか、問1のバランスの問題なんて、小学生の高学年なら正解できますよ。物理で出していいクオリティーではない。少なくとも、板をもっと長くして、人が位置を変えるくらいの変化がほしいところです。問2,3,4と同じく計算は一切不要で答えが見えます。
かつてのセンター試験の易問を「ゆとりの時代のヘタレ問題」ということがあるのですが、今年はそれ以下ですね。問5は唯一の「原子物理」ですが、光電効果でのエネルギー保存則の式が書ければよいだけですので、ちょっと手をつけていればできますね。こんなことしていると、また以前のように「原子物理」が現場で軽視されますよ。センター試験の晩期は原子物理もしっかり出るぞ!! という現場への警鐘のような問題を作っていて、高校の現場もここまでとにかく終わらせようとしていたのに・・・。(内緒話: 我々の時代は、授業時間が足りなくなって、プリント配布でごまかしたり、やったことにして・・・というのが普通でしたが・・・。)
第2問
T:「こだわり問題」のその1です。空気抵抗を受けるアルミカップの落下についての問題です。空気抵抗を受けて落下する物体の運動を、どのような式で表すのが適切かを、共通テストでは教科を問わず定番となっている会話形式で検討していきます。
まずはアルミカップについての運動方程式を
ma= -kv + m g
(m:質量 a:加速度 g:重力加速度 v:速度 k:定数)
と仮定し、実験データを取り、グラフ化してあります。しかし、この「公式」のままではアルミカップの運動をぴったりと表せないので、「新しく速度の二乗に比例する抵抗力」を仮定し、グラフを書いて推論していく・・・という流れです。
A: アルミカップが<質点>ではなく、シンプルではない形を持った物体であり、かつ空気による抵抗力なので、本来は、流体力学が絡む運動です。
だから、球体モデルで得られた「暗記している公式が破れてしまう!」という事態となるわけです。「抵抗力が速度に比例する」というのは、そこそこ勉強すると、問題集では一度は出会う公式レベルです。これが不成立の場合を考察するという流れは「公式暗記だけではだめ、データから推論するという思考力が必要」という方針に応えての「こだわり問題」ですね。
T:その通り、「仮説を立てて、実験して、検証されなかった点について、また新しい仮説を立てる」・・・というのは、一昨年、昨年の共通テストでも見られた流れです。第1回,2回,3回とこの<仮説→→検証>という科学的手続きを問う問題が出題されていますので、物理の共通テスト作成者は、この科学の実証的流れをミニマム形態で二辿ることを「思考力を問う」問題作りの指針にしているのは確かですし、自然科学では当然にそうなります。
A: それは理科科目全部に共通する方針ですが、化学・生物(地学は同方針だが除外)では、個別科学としてのあり方に応じて異なった様相を呈しています。これについては別稿で考察することにしましょう。
T: そうしましょう。問題2に戻りますが、最後2つの問いについてはその流れをいったん終えてから、先生が「この見方でも同じように考えられるよね」と矛先を変え、別のグラフを出してきて、でも結局、同じ結論に持って行こうとしています。この試みは、物理の共通テストでは新企画です。最初に提示された「仮説と検証」の流れとは違う切り口のため、全体のテーマがもやっとします。違うところに行くのかと思ったら入り口を変えただけで出口は同じということですから。
A: 要するに、付け足し感・欲張り感・こだわり過ぎ感がありなんです。一本の線を引き終わった後に、小さい枝のような線を付け足す感じです。こんなのでページ数を食っているくらいなら、もっと他の分野を太く・広く問うことにした方がよいのではと思います。
T: この点を除けば、第2問は単体で見れば、力学的視点からはよい問題だと思います。
第3問
T: ドップラー効果についての問題です。音源が円運動しており、観測者に届く音の波長が変化していきます。観測者にとって最大の速さに見える地点がわかれば、音源の運動によって波長がどう変化するかをイメージするだけで、ほぼすべての問題が解けてしまいます。残りの問題も、教科書の公式レベルを出ません。
A:「斜め方向のドップラー効果」はどの問題集にもある定番です。よくある物理現象の見慣れたテーマについて、易しい問いであちこちを膨らませて「尺を稼いで」います。つまり、「引っ張り過ぎ」ですよ。変化球もサプライズも何もなく最後まで淡々と解けてしまいます。
T:公的な一次試験である共通テストとしては、教科書の全履修範囲を踏まえて「できるだけ偏りなく色々な分野を問うのが望ましい」わけであり、このような作りは良いとは言えないでしょう。
A:そもそも、こんな、どの問題集にも載っているような「斜め方向からのドップラー効果」という物理現象で、大問を張るのは荷が重いですよ。前半と後半で波動の別問題にするとか・・・。
T: 単体なら、むしろ設問は2つくらいにとどめて、第1問の小問集合に入っているのがふさわしいのではないでしょうか。
第4問
T:「こだわり問題」その2です。はじめは、コンデンサの知識の確認レベルの易問をふまえ、コンデンサの充電過程を、コンデンサの電流−時間のグラフから読み取って電気容量を求めよう・・・という問題です。
物理をしっかり学んだなら知っている人も多いと思いますが、コンデンサの充電過程について電位の関係を立式すると、第2問の抵抗力を受ける運動の運動方程式と同じ形の式になります。一般的な形で示すと、
x’ (xの時間微分)=-K x +L [K・Lは定数]
という形の式になります。つまり、共通テストの問題作成チームは、同じ形の運動方程式を大問丸々2問分、力学分野と電気力学分野で出題していることになります。こちらが心配することではありませんが、入試物理で目にする物理現象で、この形の式になるものは、あとは電磁誘導くらいしかありません。つまり、この路線は、あと一年でネタ切れになってしまいますよ。今後はどうするのでしょうか・・・。
A: この数学的背景には微分方程式があり、これを数学的に解くと指数関数になるのですが、提示されているのはそのグラフです。大した微分方程式ではないし、昔々、私が文系であった頃にやった程度のことなので(ゆとりの時代に排除されましたが・・・)、体系物理アドバンスの授業では数学的に普通に教えています。どちらの問題もお馴染みのグラフです。・・・体系物理テキストでは、力学とか電気とか区別せずに、過渡的現象として横断的に並べて教えていますよ。
T: この問題の最後でもまた、第2問と同様「この見方でも、同じことが考えられるよね」的設問が続いています。また設問数稼ぎです。繰り返しになりますが、目先を変えるなら、いっそ別の物理現象・別の単元に飛んで新たに問う方が、しっかり勉強した受験生に応えることになると思うのですが。
それはそうとして、この問題で一番まずいのは、実はそこではなく、
「会話の誘導なんか読まないで、自分で式を立てて考える方が素早く答えられる」
ということなんです。「むしろ会話文をまじめに読もうとすると、余計なことを考えて遠回りしたり、混乱したりする元になってしまう」ということにもなります。
「ネタ」(=どの物理法則・物理公式を使うか)が見え見えで、分かり切っているものを、「さあ一緒に考えていこう」とわざとらしく誘導していくと、くどくどと文章ばかり長くなり、できる受験生には無用の長物、一方、まだ先が見えない受験生にとってはかえってわかりにくくなってしまうのです。
A: まあ要するに、元も子もない言い方ですが、「有害無益」、「帯に短し・・・の類」です。そもそも電気回路の現象で、初見のものなんて皆無でしょう。もちろん、現実的には無いわけではないですが、そういう現象は高校物理では数学的に手に負えなくなるから出せるものではない。それでもやろうとすると難関大の二次試験で「必要な知識を与えて解かせるタイプ」の難問題の系統になります。
そもそも、電気回路の現象については、すべて物理法則・公式で解けるようにできているのだから、結論は見え見えになります。ネタバレしているのに、それを隠して誘導していくのは、「二度目はさすがに笑えない漫才のネタ」のようで、飽き飽きするというか、付き合うのが面倒臭いというか。だから、YouTube観るみたいに、倍速&スキップで丁度いい。
<イメージ重視>=<数式軽視>の増強
T: 各問題について触れましたが、全体としては、「イメージすれば解ける、式は公式レベルで解ける問題作り、難しい数学的計算・式操作はさせない」というのは、昨年度の出題にもみられたもので、<イメージ重視>=<数式軽視>を引き継いで、むしろそれを強化しつつ、かつ、<仮説→検証>という思考力を問うという方針もまた強化した、という印象です。
<イメージ重視>=<数式軽視>の傾向についてのコメントは昨年度と同じく、
「物理にとって数学的部分、数式計算・式操作は物理として重要な側面であり、まじめに物理を勉強してきた=しっかりと数式を立てて解いていく練習を積んできた受験生が力を発揮する場がなくてかわいそうだ・・・」。
「掘り下げ」という名の「引っ張りすぎ」
T:さらに、今年はそれに輪をかけてかわいそうなのが、<仮説→検証>のスタイルを強化したため、1つの問題を同じ物理現象で引っ張って設問数を稼いでいるため、結果として出題分野・単元の偏りが大きくなってしまったことです。
例えば第2問では、抵抗力による落下だけをずーっと扱っていたために、力学のほかの大事な法則であるエネルギー保存則や運動量保存則が小問(第1問 問3)へと押し出されてしまいました。
A: 力学のヤマの1つである、単振動的なものは影も形もないという有様ですね。慣性力も無いですね。こんなひどい偏りは、センター試験時代でも無かったと思いますよ。大河ドラマの主役級なのに、すぐに殺されて退場となるチョイ悪役をあてがわれたようです。
T: 第4問では、コンデンサにずーっと寄りかかっていため、電磁誘導の居場所がなくなり、とりあえず「まんべんなく出題しましたよ」という言い訳づくり的に、やはり最初の小問(第1問 問4)にちょこっとだけです。
熱力学に力を入れて勉強した人は、今年の共通テストでは涙を禁じえなかったことでしょう。なにせ小問が1問だけですから・・・。
A:涙を通り越して、憤怒じゃない?「おい、そりゃなかろうがっ!!」(山口県人)と。
こんなんじゃ、せっかく体系物理で鍛えし技も使いようがなく、上位層では全く差がつかない。交流回路もないし、波の干渉も屈折もないし・・・。無い無い尽くし・・・。そう、今年の物理の総括は「無い・無い」でどうですかw
T: たしかに、共通テストの制限時間で出題できる問題数には限りがありますから、一つの物理現象について掘り下げようとして設問数を割くほどに、全体として出題分野・単元のバランスが悪くなっていかざるを得ません。「思考力を試す」ために「偏りのない知識力」が犠牲になっている構図です。
上でも述べたように、第2問・第3問はもっと削れるところがありますし、第3問については、小問で問えば十分なはずなので、もし、私が共通テストの出題を任されたとしたら、さすがにこれらの点を修正して出題分野・単元のバランスをもっと良くすることでしょう。
A:「もし私が将来文科省大臣になったあかつきには・・・」というパターンは私の授業ネタの1つですが、君はやはり元GHS生ですなww
そもそもの話なのですが
T: この「掘り下げるような問題作り」について、物理という科目で真新しく見える現象や切り口を探してきて、それを科学実証的な思考力を問う問題に仕上げるには、東大や京大といったレベルの難度の問題でこそ可能なのであり、またそうして作られた問題は、それらの大学を受験するレベルの受験生が取り組むことで意義のある問題です。
それを全国の受験生が受験する、平均的学力を問う一次試験である共通テストに持ってこようとすると、難度の高い問題は作れない関係で、掘り下げようとしていくうちに議論が強制的にストップしたり、定性的な判断で逃げざるを得なかったり、あるいは第2問・第4問のように一定レベル以上の受験生には、すでに「ネタバレ」している題材をくどくどこねくり回したり、ということをせざるを得なくなってしまうのです。
A: あるいは、行き詰まりをごまかすかのように、付け足し的な設問で目先を変えて設問を稼いでみたりね。
喩えるならば、コンビニの食材で高級フレンチを作ろうとするようなもの、あるいは、50ccのバイクでオフロードを激走しようとするようなもの、または、普段着で2000m級の登山をしようとするようなもの(雪の八甲田山か)・・・作成担当者には大変失礼ながら、でも事実ですので。そもそも出来ないものを崇高な理念の下に強行させれらているのです。
T: 「狭い範囲で、科学的実証的思考力を試す問題を作れ」という無理難題を前にして、一生懸命に問題作成している方々には酷評に聞こえるでしょうが、しかし!! 入試物理を本当に掘り下げて・どんな難関にも立ち向かえるようにと、日々真剣に教えている身としては、まったく正直な気持ちです。
ささやかな改革案
T: 最後になりますが、日本全国の受験生が受ける物理の試験としては、センター試験のままでもよかったのです。今のままでは物理を選択した受験生がかわいそうです。それでも<仮説→検証>という科学的正統派の問題を入れなくてはならないというのであれば、せめて4問のうちのどこか1問はそういう問題にするが、他の問題は、センター試験にならって、範囲に偏りなく設問を作り、というのではいかがでしょうか。
A:そう、1つでいい。そんなにネタはないのだから。
あとは、立式した後に数式の操作・計算をして答えを出すというプロセスも、物理的処理能力と認めて、それなりに問うということも復活させてほしいですね。
<了>
[40]2023共通テスト・データを見る視点<3>理科総合
難関大・医学部は’10%’ は不変の真理
駿台-ベネッセさんの入試サイトでは、他と違って得点分布をグラフにしてくれるのでありがたいですね。平均とかボーダーの数値だけではみえないことが分かります。(・・・でも、グラフだけで分析は無いんですが・・・)
確かに、個々の科目での難易度へのばらつきへの批判はあるにせよ、共通テスト「三年目の正直」というべきしょう。うまいことに、平均点・・・・・・を挟んで上・下とも2021と2022の中間に来ています。だから、総合点での分布具合は「一応の成功」といってあげて(たまには、少しは褒めても)もいいのでは?と思います。
さて、その中で、難関大・医学部志望者が目指すべき得点率は80%程です。(昔のセンター試験の頃は85%でしたがセンター試験の晩期から難化して下がりました)80%・・・・・・以上の得点率の上位層は昨年よりは増加しています。
その要因は、明らかで、昨年社会問題レベルとなった数学の平均点が数学200点満点中、42点ほど上がったことにあります。
平均付近では+42点ですが、上位層では上に行くほど伸びしろが小さくなりますから、80%付近で30点、85%付近で20点くらいでしょう。(前年度のデータがある生徒達からの概算)
前稿で示したように、生物は上位層がかなり削られているので、生物選択者は10-15点下がっていて(得点調整前)、かつ化学も少しばかり下がっており、また物理は昨年と変わらず高得点が取れる問題セットなので上位層の得点は頭打ちで、結局は、数学と差し引きで、総合点で10点前後のアップにとどまるのではないでしょうか。
それでも、河合塾発表のデータによれば,得点率80%以上の人数が昨年の1.96倍、つまり倍増だそうです。また、東大・京大等の難関大の理系学部では、80%が最低受験資格ですから超えてくるのは当たり前ですし、旧帝大および東医歯とか千葉とか横市とかの難関医学部では、85%でも安心できないわけですから、80%を越えたといっても喜べないはわけですが・・・。
検証・・・ボーダラインとの一致
この点については、地方の国立医学部のボーダー得点率を見るとわかりやすいものです。合格率60%ボーダーラインでは得点率79%ほどで、昨年より10点程度のアップのようです。だから、700点(77%)前後なら、定員のほんの少しの位置にいるわけですが、二次試験の実力を蓄えていれば十分逆転もできるわけです。
・・・ということで、科目間の問題は別で議論することとして、とにかく、医学部への道を確保したいなら、
どういう得点の仕方でもいいから、そしてどんなに科目間の難易度のバラツキがあろうとも、80%を超える実力をつける
これを第一義にこれからの一年を過ごすことです。もちろん、80%はボーダーですから「最低受験資格」です。余力を持って超えたいものです。
先般の、理科の「得点調整」の発表というのは、「科目間での難易度のコントロールができていなくてすみません」という大学入試センターの敗北宣言であり、謝罪なのです。(真っ当な組織なら謝罪会見と始末書かつ減給ものでしょうが・・・)
ゆめゆめ、来年度は「反動」で難易が逆転したりしないように、要するに、各方面からやいやい言われないように、しっかりと難易度調整という仕事もキッチリやってほしいものです。
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