小中生対象に行なわれた
全国一斉学力テストの結果が発表されて
何かとざわついている。
何かをやれば、賛成評価とともに、
いろいろな批判がメディアを賑わす。
こういう時代だから、そのかまびすしさは仕方がないであろう。
私が、新聞を読んでいて気になったのは、
競争になるといけないから、
区市町村や学校ごとの成績を公表しないというくだりであった。
どうもこうした考えは、多数派のようであり、
現代の風潮のようである。
「序列化につながる」という表現が象徴的に思えた。
『序列化』という言葉が何かおぞましいもののように扱われている。
経済では、競争が必要だとなれば
一から十まで競争、競争と叫び、
格付け会社が発表する『序列化』情報に目を凝らす反面、
教育となると、競争は良くないとして
これまた一から十まで競争を排除しようとする。
何か、捉え方が皮相的なのではないだろうか?
競争自体に問題があるのではなくて、
競争を使いこなす力量に問題があるのではないのか。
競争に勝とうとして
ただ点数だけを上げるような小手先の指導をしかねない
大人の愚かさが問題なのである。
競争をうまく扱えない
現代の大人のレベルが問題なのである。
問題の本質を見ずして
競争一般、序列化一般を否定しにかかるから
運動会で手をつないで一緒にゴールのテープを切らせる
などという噴飯ものの事態が出現するのであろう。