この夏、京都のある若い高校教師がGHSに体験に来られた。

『思考訓練の場としての体系化学』を読んで感動し、

天野先生の授業を是非参観したいというのが始まりであった。

高校では物理と化学を担当しているそうであるが、

通常の教材は体系的になっていないために

生徒にどのように理解させたらよいのか困り果てていた時に

書店で『体系化学』を見付けたという。

それにしても直接授業を体験させてほしいと

留守電と掲示板とへの再三にわたってのその熱意は

見上げたものである。

26歳という若さと

教えることに対する本当の意味のまじめさ

生徒への責任感と愛情のなせる業なのだと思う。

我々も人物をしっかり確認しての受け入れであった。

泊りがけで

初回は丸一日、2週置いて今度は丸二日間、

2回にわたり天野先生に付きっ切りで学んでいった。

開眼するところが多々あったようで

興奮して帰って行かれたことであった。

本物を求めるこういうまじめな若い教師によって

少しずつではあっても

GHSが創りあげてきた本質的なものが

世に広まっていくことは

我々の喜びであり

未来への贈り物でもある。