志が高いとそれが実現するには時間がかかる。

また人によって努力がすぐ表れる人もいれば、

同じ努力がなかなか表れない人もいる。

後者の生徒は辛い。

私がその経験者であるから

その辛さはよく分かる。

ここで持ちこたえられるかが分かれ目であろう。

辛い時こそ志をもう一度確認するチャンスである。

自分は何をやりたかったのかをもう一度見つめることである。

そうすればまた新たな歩みが始まるはずである。

その歩みは正しい歩みであるから

遅かろうと必ず開花する時がやってくる。

遅咲きでよいではないか。

遅咲きの方がよいかもしれない。

志をまげず、二浪までして医学の道へ進んでいった

中西さんや、N.Yさんや、高橋さんや、佐々木さん他

溌剌、いきいきとした女性たちの活躍を見ていると、

そう思えてくる。

時代が変わったとはいえ

まだまだ女性の二浪は辛いものであったはずである。

しかし遅咲きであったがゆえの

鍛えられた強さと中身の濃さがある。

将来が楽しみな卒業生たちである。

今苦しんでいる受験生もここが我慢のしどころである。

彼女たちのあとに続いて欲しいと思う。

そして彼女たちは辛さのあとに

えもいわれぬ人生の醍醐味をも味わったことを忘れないで欲しい。

遅咲きの特権なのである。