大臣のお粗末すぎる失言が続いて
「いつから日本の政治家はこうも幼稚になったのか?」
という批判の声がある。
しかし何も幼くなったのは大臣だけではあるまい。
わが受験界は、少女マンガのような表紙に
しゃべり口調の解説の参考書が売れ筋である。
10代あるいは20代前半のグループアイドルが
日本の歌謡界の稼ぎ頭だという。
子供や若者のマナー不足を注意する大人もいない。
大人自体がマナーが悪く、
社会として子供を育てる包容力もない。
要は日本全体が幼稚化した社会になっているのである。
大臣のお粗末さはそうした日本人全体の幼稚さの表に出た
氷山の一角であろう。
はてさて日本はどこに向かっていくのであろう。
どこまで行けば自覚が生まれてくるのであろうか。
日本は恥の文化(ルースベネディクト)であり
その精神風土がどこかで歯止めをかける機能を果たしてきた。
しかし、その恥の風土さえ失われつつある。
「国民はその国民のレベルに合った政治家しか持てない」
とは蓋し名言である。
国民的問題意識、国民的議論が沸き起こってほしいものである。