4月開講ではじまった今年度前期も

先週の土曜日をもって終了した。

今は夏期講習への準備期間ということになる。

暑い日が続くとは言え、

明るいよい季節である。

7,8月に充分な実力を蓄えてほしいものである。

先日ある生徒に私の浪人時代の話を聞かせてほしいとねだられた。

私は宅浪(自宅浪人)したので、

よくできたものだと興味があるらしい。

よほど意志が強いと思われがちなのであるが、

そうではない。

嫌いなことを鉄の意志でやり遂げたわけではないのである。

実力がつくのが楽しかったのだから、

苦痛でも苦労でもなんでのもなかったのである。

実力がつくということは自分で分かるものである。

だから実力がつくべく努力し

それが楽しいということにもなる。

宅浪は確かに一面でたいへんと言えようが

頼るものが何もないから

いろいろな工夫を自分ですることになるし

実力の実感も自分で計ることになる。

よい環境の落とし穴は

甘えることであり、自分でつかみとる力がつかない点である。

よい環境で、主体性を失わないこと

難しいがもっとも肝心なことである。

これができれば鬼に金棒である。

それはかなりの人間性の充実を要求される。

しかし、

これをできる者が毎年破格の成果をあげて卒業していくのである。