先日の毎日新聞に

大学の入試問題に

小学校並みの漢字の書き取り、

中学校で習う英単語の意味を書かせる問題が

出題されている現実を紹介している記事があった。

さらにAO入試という制度を利用して

大学側が問い合わせの電話の窓口で

合格をほのめかす例もあるという。

大学はとにかく学生を確保したいのである。

資本主義の悪しき側面が端的にあらわれている例である。

企業の儲けが優先されて

個人や社会全体の利益という本質が視野から消えるという

情けないというか、恐ろしいというか

形容のしようのない不幸である。

種類は違っても

本質的に同じ不幸を人類は繰り返してきた歴史がある。

つまり人間のレベルがまだまだ低いのである。

自己の利益よりも全体の利益を考える人々が

多数を占め、

そういう人たちの意思が社会全体の意思となって

国が動いていく時代を

最初にどこの国が切り開いていくか

私はそれが次の時代へのテーマであると思っている。

もちろん、それが自分の国であってほしいという願いは

強いのである。