大臣の不祥事が報道をにぎわせている。

まだまだ日本は後進国だと思う。

官僚の利権確保のずる賢さもそうである。

資本主義、個人主義は私の利益追求が是とされる。

それが社会全体の生活向上にもつながるのだから、

否定されるべきものではない。

しかし、公を無視しての私の利益追求が

たくさんの弊害をもたらしてきた事実も間違いのないところである。

とりわけ、国家の中枢で仕事をする立場の人々が

公を忘れれば社会は後退する。

今の日本は残念ながら

この国家エリート層の品格の低下が

発展を阻んでいる。

公がないというのは

別言すれば、哲学がないということである。

現在の受験が

浅薄なパズル解きの能力を競うかの様相を呈していることの最大の問題は

こうした哲学なき、視野狭窄のエリートが量産されていくことである。

数学ができる、英語ができる受験生を増やしても

その底流に哲学を育ててやらなければ社会は停滞し、

愚かな道に迷い込んでいくのだということを

国民が問題意識としてしっかり持つ必要があろう。