この時期は医学部を目指して予備校を探す動きが多い。

GHSを見定めて問い合わせてくる方もいるが、

機械的に多数の予備校に資料請求を出すケースも多い。

その中の備考欄に母親の次のような記載があった。

「本人が甘いので、きっちり12時間くらいは勉強をさせてくださるところを探しています。」

これはできない相談である。

これだけ難しくなった医学部入試に

甘い気持ちで目指して合格できるわけがなかろう。

人に強制されて12時間勉強したところで

合格にいたる実力がつくわけがないのである。

何か勘違いした望みである。

しかし、それにしても

この国はいつからこんな情けないレベルになり下がったのであろうか。

人生は自ら切り開くものであり、

医師は人の命を救うために

決死の覚悟で入りゆく世界であろう。

本人にその意志と、覚悟がなく、

母親がもう大の大人といってもよい子供を

勉強させてくれと的外れな望みを抱く。

ご先祖様たちは、今の日本をさぞかし嘆いていることであろう。

もしかすると、「何がおかしいのだろう?」と、

それすらも、理解できない体たらくの今の日本である。

さてさて・・・。

こういう現実を見ると、

医学部入試はもっともっと難しくなっていいのかもしれないとも思う

今日この頃である。