予備校は大学に合格させるところである。
しかし、物事には二面あって
表面的な目的と本質的な目的とがある。
前者は短期的でもあり、後者は長期的でもある。
両者が一致していれば問題はないのだが
往々にして一致しないこともある。
そうするとどうしても目先の利益に視野狭窄となるのが
人間の性(さが)である。
某有名進学校は徹底して量をこなさせ
生徒は中身の理解や、知的好奇心はさて置き
丸暗記に走る者も多い。
そうして東大に数十人合格するそうだが、
進学後伸びない。
留年率トップクラスである。
その高校の教師が「うちの生徒の人生のピ−クは17歳だ」と
のたまわったそうであるから、犯罪レベルである。
人間の精神・教養・文化のレベルが上がれば
こういう不幸は減るであろう。
外部から問い合わせの保護者と接すると
かつては表面的レベルでしか見ていない方が増えている印象であったが
最近、もっと大局的にとらえて子供を教育しようとしている保護者が増えているような印象を得ている。
保護者が予備校に何を求めるか
もちろん大学進学である。
しかし、同時にもっと先へとつながる何かを得ての
大学進学であるべきことを
しっかりと分かって予備校探しをしている保護者が
少数派とはいえおられる。
GHSはそことつながろうとしている予備校である。
受験生は文化性・精神性を高めてこそ
大学進学への近道でもあり、
その先の人生を豊かにしていくものである。