入試の始まりとともに

実は予備校探しが始まっている。

人それぞれにそれぞれの事情があり、

それぞれの個人的な思い、

決して軽くはない「思い」がある。

この時期は在校生を大学へ押し出す楽しさとともに

そうした思いと出会う「喜び」がある時期でもある。

たかだか20年弱の人生であっても

そこにはなかなか濃い事情と経歴とがあって

秘めながらも強い感情、

情念と言ってもよい感情がある。

皆に共通しているのは

捲土重来、起死回生の志である。

それがよい。

生きている手ごたえがある。

もちろん、現実的な共通点は大学進学である。

その背後の共通点は、

皆指導者に恵まれなかったという点である。

もう少し早く

学習の方法、頭脳の働かせ方、目を向けるべきもの

を本筋から教えてくれる指導者に出会っていれば

こんなに悩まずに済んだのに・・・。

しかし、それも人生の一つの肥やしである。

むしろそれをばねにして

新たな飛躍の一年にしてほしいと思う。

その暁には

過去を補って余りある喜びと希望に満たされるのであるから。