医学部合格のために必要なもの

ここではGHS予備校にお問い合わせいただいた方にお送りしている、GHS独自の学習方法論がまとめられた冊子「GHSメソッド」の冒頭の文章を抜粋してお伝えさせていただきます。GHS予備校は東京・新宿で20年以上の歴史を持ち、国立医学部や私立医学部に数々の奇跡の合格とも呼べる合格実績を出してきました。その理科主任であり現役医師でもある天野が、「医学部に合格するために医学部志望者が堅持すべき心得」を説いております。私立医学部志望者に向けてかかれていますが、国立医学部志望者にも、もちろん有益な内容です。ぜひご一読ください。

目次

第1回 私立医学部に合格するために必要な学力とは?

  1. 医学部志望者が堅持すべきこと
  2. 私立医学部合格のための初心の心得−その1−
  3. 私立医学部合格のための初心の心得−その2−
  4. まとめ

医学部志望者が堅持すべきこと

   
理科主任/医師 : 天野光信

ここでは、GHSの理科講師としてだけでなく、医療の世界に日々身を置く者として ——先輩医師として —— 医師を目指す君たちの将来につながる、現在のあるべき勉強の方向についてお話したいと思います。

君たちには、医療や医師、医学部の実際について色々な疑問があるでしょう。そして、様々な「噂」や「助言」や「情報」に対して、判断に狂いや戸惑いが生じているかも知れません。

しかし、医師になりたいとする強い志があるならば、それらの迷いを払拭して、合格までの一本道を一心不乱にひた走れるようにしなければいけません。そこで、この段階での「私立医学部合格のための初心の心得」を2つだけ述べておくことにします。

私立医学部合格のための初心の心得−その1−

まず1つ目。「医学部ならどこでもいいから受かりたい」という気持ちと裏腹に「やっぱり名の通ったところ、伝統あるところでないと将来医師として不利なのでは…」という雑念はありませんか? 

もし、「なにがなんでも」の気概で特定の大学を第一志望と設定しているならば、それは素晴らしいことでしょう。きっとこれから先の浪人生活の中で成果が出るまでのつらい時期、志望校への憧れが強く納得感のあるものであればあるほど、あなたを支え、強力な推進力となるでしょう。

しかし、「なんとなく」という理由で名の知れた大学に行きたいというレベルであるならば、ズバリ言えば、「医学部ならどこでもいい」というのが正当・正解です。

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医師は国家資格です。大学が与える資格ではありません。どこの大学の出身でも同じ資格が与えられるのです。もっともこれは、君たちの親世代、一昔前までは建前の部分がありました。

しかし、「出身大学が系列の病院をもっていてそれらを支配する」という‘白い巨塔’的構図は研修制度の改革によって瓦解し、もはや過去のモノとなりつつあります。教授を頂点としたタテ社会で、若い研修医を雑用係として酷使するという悪習も事実上できなくなっていて、君たちが医師になる頃には昔話にさえなっているでしょう。

大学医局の医師・系列病院・地方病院への影響力は失われ、医師の流動化が進み、医師転職はむしろキャリアアップの一環になってきています。出身大学と違う病院で研修することも普通になりました。腕のいい・指導力のある名医の下でスキルアップしたいと,
「師」を求めて修業することも(もっとも受験の世界では昔から当たり前でしたが)、結局は実力の世界である医師にとってあたりまえのことです。

大学に残って研究者になる・博士号をとり教授になりたいというなら話は別ですが、医師として第一線の医療に携わり、患者に向き合いたいという人にとっては、まず医学部に入って、医師免許を取ることだけが重要であり、そこからは選ぶ診療科目も、研修先の病院も、どういう医師となるかも基本的に自由です。

医師の転職を万全にサポートしてくれる会社も今や沢山あります。むしろ、大学にはいってから、そして卒業してからが本当の人生の選択なのです。医療の第一線では色々な出身大学の医師が、患者のために日々同じように働いています。

そして、現在、国立医学部はもちろん、私立大医学部もますます難化していますから、医学部全体のレベルが底上げされ、均等化されていき、大学間の差などは将来的にはもっともっと縮まることでしょう。

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だから、大学への入り口の今、考えるべきことは一つです。「どの大学に入るべきか」とか、「あそこはイヤだな」、とか考えているヒマがあれば、自分の学力をアップすることにエネルギーを注ぐべきです。医療技術は世界レベルで標準化されてきています。地方の大学に行ったから学べない医療などはありません。わかりましたか? とにかく、どこかの医学部に入れる実力をつけることだけを考えればよいのです。

私立医学部合格のための初心の心得−その2−

 
2つ目は、「どうなったら医学部に合格するのか」という実力の基準です。1つ目の話に関連しますが、私立医大の中でも慶応・慈恵などの難関校(国立志望者も併願してくる大学)を除いた医学部の入試問題はほとんど同レベルであり難易度からすれば標準的です。

だからこそ、合格基準に達していくつもの大学に合格する人がいるかと思うと、「1つくらいはひっかかるだろう」と楽観して10大学以上も、片っ端から受けて全滅という人がいるのです。なぜなら、さきほども言ったように、私立医学部群の入試問題は標準的で似たり寄ったりなので、1つの大学で合格点が取れる人は他の大学でも同じことが起こり、そうでない人もまた同じことが起こるからです。

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では、その医学部合格のための実力の基準とはなんでしょう?それは、

英語・数学・理科2科目の全てで8割以上の得点を偏りなく取れること

これに尽きます。標準的な問題ですから、合格者の平均得点は高くなります。全国どこでも私立医学部のレベルが上がっているのですから、当然です。だから、1科目でも苦手なもの、足を引っ張るものがあれば、絶対に受かりません。あるいは、1つの科目の中に、苦手な分野、無理解な領域が少しでもあれば、受かるはずなどないのです。

今年不合格だった自分には、弱点・穴・手つかず・食わず嫌いの箇所が、どこに、どれだけあったか!!をよく反省してみることです。得意な、好きな科目ばかりやっている人には合格の二文字は無縁です。できないこと・苦手な分野を克服することさえできない人間は、そもそも医師には向かないと知るべきです。

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私がかつて指導した生徒の1人がすでに医師となり大学病院で活躍しています。彼は、出発点において、英語が中学3年レベルで止まっていました。理数科目は早めに合格水準に達しましたが、英語には時間がかかりました。高校三年間の「サボり」と「逃げ」を埋めなくてはならなかったからです。

最初は箸にも棒にもかからなかった彼ですが、夢を諦めず、コツコツ中学三年から復習して実力をつけていき、英語がある水準に達したとき、はじめて「医学部」と名のつくところの一次試験を複数パスし、合格を果たしました。全ての教科の実力が揃いさえすれば、(たとえ浪人生活が長かろうが)医学部に合格できることを身をもって証明してくれたのです。

まとめ:いかがでしたか?

 
以上はGHSに資料請求された方に送られる「GHSメソッド」という冊子のほんの一部です。具体的な科目ごとの学び方・勉強の仕方を伝える前に総論的な位置づけで私立医学部受験に向けた心構えとして書かれたものです。

GHSでは、医学部合格に向かっての指導が、独創の体系的メソッドにしたがって行われます。‘体系的’に学べば、一つの科目の学びが、他へと波及し、全体が相互作用を起こしながらレベルアップしていく実感を掴めるのです。実際の合格実績と伸び率をぜひ御覧ください。一般公開されるホームページという特性上、全てを載せきることはできておりませんが、GHSと他塾との違いは「入塾後の伸び率」にあります。そしてそれは具体的な根拠があるからこそお伝えできることでもあることがお分かりいただけると思います。

GHS予備校は一人ひとりに行き届いたサポートをするために、総数少人数の定員制となっております。ご興味がある方は満席となる前にお早めにお問い合わせください。