時代は変わったと思う。

時々、道の前を行く人がタバコを吸っていて

これが結構後ろを歩く者の鼻につんと来て閉口する。

路上喫煙禁止の道路であるとなおさら不愉快になる。

しかし、私は20年前まではへービースモーカーで

一日セブンスターを50本吸っていた。

駅で電車に乗る前に

ホームでタバコを足でもみ消すのは当たり前で、

駅員が絶えず箒でタバコを掃き集めていたものだった。

今では考えられない光景である。

世の中何かときれいになり、衛生的になり、上品になったと言える。

よいことなのだろう。

よいことであるに違いない。

しかし、何か手放しで喜べないものがあるのだ。

世の中、几帳面すぎて、繊細すぎて、・・・。

要は何か神経症的なのである。

今、引きこもりまで行かなくとも、

神経症的な若者が増えているのは

そうした時代の雰囲気が背景にあるような気がしてならない。

もう少し、おおらかなさを互いに認め合う時代にできないものであろうか。