私大の英語問題はとにかく長い。

それを短い時間で解かせようとする。

それだけに内容の薄いこと、薄いこと。

アメリカの中学三年生が余裕で満点を取れる問題である。

帰国子女が日本の入試で圧倒的に有利である所以である。

英語さえ現地で身に付けてくれば

中学か高校1年程度の学力でも

日本の大学に合格できるのである。

しかし、これは何かおかしい。

軽い英語を速く大量に処理する能力は

技術者養成の目的ならよいとして

大学での学問とはまた別次元のものである。

大学は国の最高学府であり、

大所高所からものを見ることのできる人材、

技術でなく、学問を修めるレベルの知性を持つ人材

をこそ入学させる姿勢を明確に打ち出すべきなのである。

経営のためにはどんな学生であれ

とにかく数を集めようとしている現在の大学のあり方は

いずれ大きなしっぺ返しを覚悟しなければならない。

現在の大学入試も

ある側面から見れば

ひとつのバブル状態であることを認識する必要がある。

バブルはいつかはじけるのである。

政権も変わったことだし、

この大学バブルにも

崩壊の傷が大きくならないうちに

早く適切なメスが入ることを期待したいのだが・・・。