予備校は
通常各個人が自分の大学合格の目的のために
ひとつの手段としてそれを活用する道具である。
しかし、そうは言っても、人間が集まるということは
そこにひとつの社会が、共同体が生まれる。
単なる道具たるを越えるのである。
特に、GHSのような少人数の所帯では
社会というよりは、ホームルームと言おうか、
輪と言おうか、もしかすると
兄弟姉妹、家族が生まれると言ってもいいのかもしれない。
今年のGHS生を見ていると
特にそういう印象を受ける。
もちろんそれは場合によってはマイナス効果もあろうが
今年の連中を見ているとなかなかよいのではないかと思っている。
人間には集団力というものが必要である。
それが個人の力を倍加させる不思議な力を持つのである。
一匹狼を気取って生きるのも一興ではあるが
せっかく人間として生きるに
和(輪)の力を享受しないのは愚である。
現代のゆがんだ神経病の多くは
この和(輪)を楽しまないところから生まれていることを
知るべきである。