面白いというべきか。

昔は何かうまくいかないことがあったときには

それはすべて自らが蒔いた種であり

すべては自分が悪いのだという諭しが利いた時代があった。

相手のせいにしてはならない、

時代のせいにしてはならない、

境遇のせいにしてはならない

・・・・

という戒めが市民権を持っていた。

現代は違うらしい。

現代は自分を責めてはいけない、

自分を悪者にしてはならない、

ということらしい。

自分を責めることを極力するな

という教えが正しい教えらしい。

現代の日本はそれだけ先進国になり

繊細な人間の集団になり

自分を責めれば

すぐにでも神経症になる状態にあるのだろう。

とりわけ大人が自分を鍛えることをしなくなった。

現実に起こっている状況に

自分の責任を分析しなくなっているである。

自分は心地よくいられるかもしれないが

まわりが立ちいかなくなっていくことの責任がない。

大人が大人になっていない不幸がこの国にはある。

大きな世直しがそのうち必要になるだろう。