昔(学生時代)ピサの斜塔に登った時

手すりが雑で

人が落ちたらどうするんだろう?と思ったことがあった。

しかし、そこにはヨーロッパの考え方がある。

落ちたら本人の自己責任なのだ。

注意を怠った本人が悪い。

ヨーロッパはそういう自己責任の思想とともに

資本主義が発達した。

しかし日本を含めてアジアは

「お上(おかみ)」に従ってきた歴史である。

そこでいきなり社会のしくみが資本主義になっても

意識が追いついていかない。

厳重な柵を作っておかなかった管理側を責める意識がある。

牛に投資する「安愚楽牧場」の被害が報道されているが

「上から正しい情報が来るもの」という意識のままに

“安心して”投資という“博打”をしているわけである。

電車に乗っていると一駅過ぎるごとに

「優先席は・・・・・・・・・」という

長いアナウンスが日本語と英語で繰り返され

英語の勉強にはなるのだろうがさすがに辟易する。

ヨーロッパ人はこのアナウンスをとりわけ嫌がるようである。

ヨーロッパとアジアのどちらの精神構造がよいかという

白か黒かをつけるつもりはないが

日本人はもう少し

自己責任の意識を育てる必要はあるように思う。