前回の続きの前に.
昨日の毎日新聞に
某歯科大学の学生が漢字を書けない実態が
実例とともに載っていて
そのすさまじさに驚いた.
小学校低学年並みである.
人間が知性を発達させることができたのは
言語を創りだしたからで
子供時代にその言語習得をしっかりやることが
大人になっての発展に欠かせない財産となる.
言語を学ぶ目的のひとつが概念の獲得である.
日本語のよさは漢字とひらがなさらにはカタカナとがあって
概念の種別をはっきりさせられることである.
「理論」,「実践」などの論理的概念は漢字になるし,
「かわいい」,「ほのかな」といった感性を表現するには
ひらがなが使えるというようにである.
それが「りろんとじっせんをたがいにしんとうさせながら・・・」
などとなっては論理性も感性も育たないであろう.
アルファベットしかもたないヨーロッパの国でも
ドイツ語は名詞を大文字で始めることで
概念の区別を出している.
英語にはそれがない.
その点,日本語は漢字を中国から学ぶとともに
ひらがな,カタカナを発明したから
豊かな論理性と感性とを持てるようになった.
英語,英語と言う前に
日本語を習得することのすごさを
もっと大人たちが認識すべきではないか.
お断り:個人的な都合で,次回は再来週になります.