現在大学入試が行われていると同時に

GHSでは新しい生徒の受け入れが始まっている。

地方から純真な向上心がGHSの門を叩いてくる。

今日も指定した時間に間に合うようにと

朝7時に家を出て飛行機で飛んできた若者がいた。

高校を2年の時にやめ、いわゆる卒業認定での大学受験である。

知的渇望があり、なかなか素直でいい。

これまでのいきさつを聞くと、

その地方では上位の進学校に通っていたそうなのだが

指導のあり方は

膨大な課題プリントを課し、

公式を覚えよ!といういかにも三流の指導で

戸惑ううちに教師ににらまれ

生徒と教師のやっかみとねたみの合唱の中で

退散するしかなかったようである。

つくづく罪つくりな教師たちであると思う。

黄門様に懲らしめてもらいたい(?)ものである。

「でも、社会に出ればいろいろといじめはあるはずですし、

早いうちによい経験をしたと思っています」との本人の声が

いっそう健気に響いたことである。

若者は本当にどういう指導者に出会うかで

人生が大きく左右されるものだとつくづく思う。

ちょっと解いてもらった英語の問題用紙が

びしょびしょに濡れている。

緊張で大汗をかいたという。

「入会させていただけるでしょうか」

「いいよ、歓迎するよ」

やっと笑顔がこぼれた。

事前に当たりをつけていた下宿に

早速申し込みに行くと言う。

受験勉強とは何かの本質論を話してやると

目を輝かせた。

こういう生徒をGHSは育ててやらなければなるまい。

いままでいろいろあっただろうが

最後にGHSにたどり着いてよかったと

一年後深い感懐を味わってくれれば

指導者としても感無量である。