GHSの卒業生ではないが

今年東大の文?に入ったある生徒が訪ねてきた。

大学生活はどうかとお決まりの質問をすると、

当然のことだが「楽しいです!」と明るい答え。

「そりゃ、そうだよね。でもどう楽しいの?」

「やはり、周りのレベルが高いということですね。」

実は彼女は一度私大のJ大学に入学して合わず、

その後浪人して今年東大に入ったという経緯を持っている。

クラスメートに

才能豊かで、知的な特技を持っている人がたくさんいるという。

ロシア語が堪能な人、

漢文が趣味という人、

自己紹介でソ連国家を歌い、コンパになると「インターナショナル」を歌う『共産趣味者』と呼ばれる人、

どんな文章も、夏目漱石の文体に変えられる人、

高校時代からサンスクリット語を勉強している人・・・。

そして誕生日には仲の良いクラスメートが漢詩を送り合うという。

何かクラスで行う行事があると実に手際よくことが運ぶ、などなど。

彼女自身、高校時代にアラビア語を学び始めている人物。

彼女は二年遠回りしたことになるが

遠回りしてよかったし、

遠回りしても東大に入ってよかったと、

本当に明るい笑顔である。

知的好奇心旺盛な仲間に囲まれている幸せを噛み締めているのである。

近年東大のレベルが下がってきているという評判があるのも事実であるが、

まだまだ、こういう知的で愉快な集団を形成している現実を知って

ほっとしたことであった。