毎年のことながら、

夏が終わろうとするこの時期は

暑さから逃れてほっとするとともに

一抹の寂しさが感じられる。

さて受験生は充実した夏を過ごせたであろうか?

ふうっとモチベーションが下がるのもこの時期である。

そういう時どうしたらよいか?

時々相談される内容である。

「その程度の意志なら、受験などやめちまえ!」

という時代ではない。

つらいときは思い切って少し休むのも急がば回れである。

あとは頑張っている人間に接するしかないであろう。

それは直接でもよいし、書物や映像を通してでもよい。

私の受験の時にはたとえば

「野口英世」であったり、

「南方熊楠」であったり、・・・。

疲れをいやすのは自然であろうが、

心に火をつけるのは人間である。

とにかく破格の人間に接すると心が燃えざるを得まい。

そういう人間に接して何も心を動かされないのであれば

それこそ

「受験などやめちまえ!」である。

かつて、一年で破格の成績の伸びを見せて

早稲田大学政治経済学部に合格した山口君は

士気が下がると

荻窪の下宿から早稲田大学まで20キロを走り

(なにせ彼は一時はJリーガーを目指した

栃木代表のサッカー選手だった)

早稲田大学の正門に立って

俺は必ずここに入るのだ!と決意を新たにして

モチベーションを高めたという。

これが若者であろう。