大変な災害がまた起こった。
洪水災害の生々しい映像に東日本大震災時の映像が重なって
おそらく震災の被害者は目をそむけたのではなかろうか。
甥を亡くしている私もニュース映像は一度しか見なかったことである。
新聞報道には
メガソーラーパネル建設で堤防が削られていた事実が書かれてある。
反対者が自治体に訴えても取り合ってくれず、
業者に脅されたりさえしたという。
危険な地域を「氾濫危険地域」に指定することもしていなかったそうだ。
理由は指定された地域の地価が下がるからだという。
資本の論理や恐るべしである。
儲かるならば人間の生命は二の次である。
よいのであろうか?
自然災害についての人々の意識、警報の出し方・・・
テレビではもっぱらそういう問題が前面に出ているが
その奥にある根本的な問題を浮き彫りにしない限り
同じ不幸が様々な分野でこれからも繰り返されるはずである。
その本質的な問題を最初に認識し、
国民的コンセンサスを創りえた国が
次の時代をリードしていくのではないだろうか。
さて、日本は、日本人はそれが可能であろうか。
災害国家であるだけに
自然災害の根底に横たわる人災の認識を皆で共有できるか
歴史の試金石なのではないだろうか?