受験勉強も苦しい時期に差し掛かっている。

改めて高校課程の履修内容の多さを実感し

やれどもやれども進まない感覚に陥るのもこの時期である。

ここでよこしまなことを考え

安易な方向に走ると悪循環になる。

受験は勉強だけしていればよいという単純なものではない。

合格者の体験記を読むと、

どれほど落ち込み、悩んだか、その生々しい跡を知ることができる。

しかし、だからこそ、受験勉強は力がつくのである。

学力だけでなく、人間力もである。

そのためには逃げないことである。

人間は逃げることをすると、それが癖になる。

現代は頑張らないことが流行っているようである。

しかし、それは重症の場合である。

少々の逆風で逃げるようであってはならない。

学力が持って生まれてくるものではないように、

頑張り力も持って生まれてくるものではない。

人間はなべて育て、身に着けていくものなのである。

それを学ぶことも受験勉強の意味である。

苦しむことは大事なことである。

身体能力も苦しいところでもうひと頑張りすることでつくように、

学力も、精神力も苦しい時こそ伸ばすチャンスである。

若さはそれを充分可能にする。

改めに、この時期にこそ、受験生にエールを送りたい。