受験生は年齢的にもう子供ではないが、社会人でもないので
完全に大人というわけでもない。
したがって親御さんとも
直接お会いしたり、電話やメールのやり取り等を通じて
それなりの交流をさせていただく機会がある。
それで思うのは、
当然のことながら、子に対する親の愛情の深さである。
親が子に何を望むか・・・
受験生なのだから当然大学合格である。
しかしそれは親の愛情の一枚の表皮にすぎない。
親が願う子の幸せの表層にすぎない。
例えば、成績が伸びず悩み続ける子を見れば、
成績が上向くことではなく
悩み苦しむこと自体を解決してやりたいのだし、
受験に失敗し、ふさぎ込む姿を見れば、その閉塞感、絶望感を取り除いてやりたいのだ。
我が子が希望に胸を膨らませ、
展望をもって力強く前に進んでいくことを望んでいるのである。
成績向上、大学合格はその結果としてついてくるものであることを知っているのだ。
保護者の方がGHSを探し出してくるケースは
ほとんどそういうレベルでのGHSとの共鳴としてである。
もちろん、やがて結果としての大学合格を喜び、
感謝のお言葉をいただくが、
その多くは、子の学力向上とともに
子の心の成長、未来への希望と展望のみなぎり
つまり
生きる前向きさ自体の成長への感謝であることが多い。
それがより本質的な問題であり、
それが本当の親心というものである。
この仕事をしていて、
その琴線に触れるとき、
私の心は熱くなるし、そういう方々とともにあることをうれしく思う。
GHSはたいへん小さく、無名の学び舎であるが、
そういう方々と輪ができ、つながっている場であることが
GHSのかけがえのない価値なのである。