さて、いよいよ新年度がスタートした。
4月は太陽も高く明るく、緑も輝き、
受験生にとっても、来年の合格を目指してエネルギーに満ちスタートを切る良い季節である。
しかし、春に限らず
どの季節であろうと、人生のどの時期であろうと、
せっかくの人生なのだから、明るく生きたいものである。
しかし、そうもいかないのが人生であり人間である。
人間、何か問題を抱えた時、明るくはいられない。
問題を抱えることなく生きていくこともできない。
問題に目を背ければ、ただ先送りになるばかりか、
むしろ問題が増幅してもっと辛くなる。
問題から逃げずに、正面から取り組んで解決するほかないのだ。
問題には理性と知性をもって解決に当たるべきなのだが、
ここで大きな問題が起こる。
人間には感情があることだ。
問題が起こればどうしても暗くなる。
「どうしてこうなったのか・・・」とため息をつく。
あるいはもっと
自分を責めたり、勝手に絶望を抱いたり、悲劇の主人公になって閉じこもる。
人間は良くも悪くも感情の動物である。
自分の感情が自分を苦しめ、問題を重くしていく。
問題があるときは、極力感情を殺し、
理性と知性に徹すること自体を学習しなければならない。
それを子供に教えるのは大人の責務であると思うが、
さてどうだろう?
安易に同情して子供と同じ土俵に乗ってしまったり、
その結果むしろ心の暗さをいっそう重たくしたりしてはいまいか。
私たち大人はその点に関してもう一度脚下照顧する必要があるのではないか。
とにかく、落ち込んでも何も解決しない。
「明るく悩もう!」とは言えないが、
明るくあるために、
問題があるときは感情を押し殺し、理性と知性に徹し、
次に来る明るさをより明るくすべきなのだ。
人生はそうでなければなるまいと思う。
そう若者に教えなければならないと思うのである。