国立大学医学部に合格する学力というのは
私大医学部に合格できる学力と比べたときに
その質というか次元が少し異なる。
予備校の中には
規模も大きく私大医学部にはたくさん合格させているのに
国立大学医学部には2,3名というところもあるようだ。
やはり国立大学医学部に合格する実力は
私大医学部合格より一次元上であり、
慈恵会医科、日本医科、昭和といった上位の私大医学部は
国立大学医学部受験者が正規をさらっていく。
つくづくGHSの特質は
国立大学医学部に合格する実力を付けさせていることであると
改めて感じている。
残念ながら学力には「本当の学力」と「表面的な学力」がある。
後者は
分かってはいないのだが本人は分かっていると思っている学力で
実際一定の問題が解けてしまう。
最近思うのは特にそれが数学で起こりやすいということである。
数学という科目は得意な生徒でも分かって解いているとは限らない。
むしろどういう状態が「数学が分かった」ということなのかが分からない。
勢い問題が解ければ分かったことになってしまう本末転倒がある。
だから解法を端から覚える学習が生まれていくことにもなる。
数学に体系などないのではないかと思われがちである。
せいぜい解法の一定の共通性を整理して「○○法」などと名前を付けて良しとする。
だから数学の難問は意味のない方向へエスカレートしかねない。
しかし、国立大学の二次試験はたっぷり時間が与えられて
白紙に論理を展開していく試験形式である。
まさに本当に分かっているか否かを答案の一行一行に採点官が感得する。
それがよい。
国立大学の二次力レベルの力を付けた生徒たちは
簡単に(?)私大医学部に受かってくる。
私大医学部向けの学習があるかのような勘違いは是非に避けたいものである。
本当の学力を付けることである。