このHPでも「合格体験記」コーナーで紹介している卒業生の投野君が
留学先のドイツから一時帰国していて、
先日GHSの代表代行で物理講師の田川君(投野君と同い年)と3人で食事をした。
ふたりとも本物志向・本質思考のGHS出身であるだけに話の弾むまいことか。
投野君は自分の研究主題の必要から
印欧語系、セム語系を中心に10に及ぶ言語をものにしていっている途上である。
彼が言うには人類の文化的歴史的な流れに沿いながら
西洋から東地中海・西アジア、さらに中央アジアやサンスクリット語などを経ていずれ日本語に辿り着いていきたいとのこと。
話を聞いていると、彼はたくさんの言語を単にいわば「語学学習」しているというのではなく、
その過程で彼なりに言語というもの、言語として表れる人間の認識というものの〝核〟的なものを創りつつあるとのこと。
「GHSで教わったことが自分の能力や問題意識の確固たる基礎をなしている」と語ってくれたことが
私としては何よりも嬉しく、また光栄でもある。
今年新規に入会してきたある生徒を指導していると
数学の問題を解いた途中過程を何も書いていない。
彼曰く、
「これまで問題の解き方を教えられてあとは答えがあっているかどうかだけをチェックされる指導を受けてきてしまったんです。」
と彼自身悔しそうに語ってくれたことである。
何という無責任な教育をするのだろうか。
こんな教育をしていたら若い頭脳が中身のない空虚なものになっていくだけでなく
日本がダメになっていく責任を感じないものだろうか。
救いは彼を含めてそうしたことに疑問を感じ問題意識を持ってGHSを訪ねてくる若者たちが確かにいるということである。
GHSは明後日がオリエンテーションで、来週から新学期が始まる。
GHSは本物志向の軸足を変えずに進んでいこう。
また第二、第三の投野君、田川君が続々出てくることだろう。
そこに未来を見たいと思っている。