あれほど勢いのあったソニーやシャープが影を薄くし
大企業東芝も大きく揺らいでいる。
それどころか世界的大企業フォルクスワーゲンが
下手をすると瓦解しかねない。
旭化成も一気にブランド名を傷つけ、その打撃は計り知れない。
まったく諸行無常である。
最近は資本主義経済そのものの衰退、崩壊さえ
視野に入ってきている。
良い大学に入って、大企業に就職できれば安泰
などという価値観も幻想になりつつあるのではないか。
最近、高学歴でありながら、
大企業には就職せず、自分で仕事を立ち上げている
20代、30代の人たちと交流する機会がある。
せっかく良い大学を出ているのに・・・
との思いがはじめはあったが、
接しているとそれぞれに中身がある。
こころに響くものを持っている。
それもありかな、と思わせるちゃんとしたビジョンがある。
時代をしっかり見て取っているのである。
確かに顔を出したばかりの新しい芽は
既定の価値観からすると危うく映る。
しかし、時代の変わり目はいつもそうだったのだ。
あと十年もすると時代はさらに大きく変わっているであろう。
その時代の変化を敏感に察知し、
柔軟に適応する機動性を若者は持っている。
旧い時代に安住しようとする者は
やがてそこが安住できる場所ではないことに気づかされる。
そのときは、「時すでに遅し」であろう。
新しいのがよいのでも、旧いのが悪いのでもない。
彼らは故(ふる)きに学ぶ謙虚さを持っている。
旧世代も彼らを応援する温かさを持たなければならないだろう。
時代は移りゆくもの。
これを新旧皆で乗り切っていかなければならないのである。