世界は大きく変わろうとしているのかもしれない。
もともと地球の温暖化による異常気象が
日本では大洪水、オーストラリアでは数か月にわたる森林火災などとして現れ、
今度はウイルスが人間を襲いはじめた。
ウイルスは人間の肉体のみならず、
経済活動をストップさせ、生活を脅かしている。
かつて14世紀に人類を襲ったペストは
ヨーロッパの人口を3/1ないし半減させたと言われている。
当時の人々の恐怖感たるや、推して知るべしである。
だが
異常気象、ウイルス禍、果たして誰が悪いのであろうか?
自然のせいではない。
人間の身勝手に自然が反旗を翻したということだろう。
あるいは人間の無謀な仕打ちに悲鳴を上げている
という表現がよいのかもしれない。
逆に現代の人間の問題がこの禍によってあぶりだされていると言ってもよいだろう。
果たして人間はそれを素直に認識するだろうか?
過ちを認めて修正するだろうか?
それをやらなければ
もっとわかるようにより大きな災いとして跳ね返ってくるだけである。
現代の世界の問題は
金儲け主義の人間の狂気であろう。
目先の利益を求めて化石燃料を燃やし続け
資産を増やすべく株に狂奔して、ギャンブル経済を生み出し
中央銀行はそのゲーム場にさらに資金を注ぎ込む様相である。
これは本当に不幸なことである。
しかし、そうした中で唯一の救いは、
こうした「カタストロフィ」では
本物があらわになるということである。
本物か偽物かの選り分けが起こらざるを得ない。
なぜなら、本物の力がないとこうした時代を生き残ることはできないからである。
もうわれわれはうわべをごまかすことができない。
どんな逆境になっても生き残れるのは「本物の力」である。
若者は目の前の成果に一喜一憂するのではなく、
「本当の実力」を付けてほしい。
人生はこれからであり、
混沌の時代もおそらくまだ始まったばかりのはずだからである。
パズル解き能力を学力と錯覚してはならない。
本質を見抜く学力を身につけてほしい。
始まったばかりなのだから。