私は高校時代に一度Z会を申し込んでみたが難しすぎて辞めてしまった。
現代文などは長すぎてとても読む気になれなかった。
その点『オリオン』は問題も良識的であり、
何しろアットホームな雰囲気を持っていた。
と言っても、参加者のほとんどは
私大は早慶、
国立大学になると、東工大、一橋大学、京都大学、東京大学を
目指している受験生がほとんどでレベルは高い。
通信添削の良いところは
自宅で解くわけであるから
解答に当たっては
何を調べてもよいし、何時間かけてもよい、という条件である。
10日に一度のペースで問題が郵便で送られてきて
締め切りまでに解いて返送すればよいのである。
つまり、問題は知識を問うものではなく、
徹底して考えることを要求される問題だったのである。
だから、思考力を鍛えるということが
当時の受験勉強の目的であったということでもある。
難関大学ほどに知識の多寡ではなく、
思考力の有無を見ようとするからである。
さてその点、今の入試問題はどうなのだろうかという疑問がある。
10日おきに問題とともに、『旬報』が送られてくる。
前回の解答と解説が出題担当者によって丁寧に詳しく書かれた優れものである。
これ自体がどれにも引けを取らない上質な参考書でもあった。
そして英語に関してその旬報から抜粋して
一冊の参考書としたのが
多田正行先生の『思考訓練場としての英文解釈』である。

つづく