教師という仕事でもっとも注意しなければならないことは

生徒の心に鈍感になることである。

教師と生徒の立場は上下がはっきりしている。

それだけに一方通行になる危険が常に付きまとう。

私はある研究会に属していて、そこでは生徒の立場である。

私が畏敬する先生が居られ、

私自身が未熟を叱られる立場である。

それが自分にとっては非常に貴重だと思っている。

人に教える立場の者は

人に学ぶことを常に心がけなければならない。

人を叱る立場の者は

人に叱られる場を失ってはならない。

自分が成長し続けるためには

それが大切であると私は思っている。

人は偉くなりすぎたとき、

実は真っ逆さまに転げ落ちていくものである。

そういう例はそこここに転がっている。

誰を先生とするかは人それぞれであるが

教師が教師であり続けるためには

一生涯、同時にまた生徒であり続けなければならないのである。