医学部入試が難しい、という話は再三してきたが、

先日ある生徒が3、40年前の大学偏差値の資料を持ってきてくれた。

駿台模試の偏差値である。

「合格確実圏偏差値」の欄を見てみると、

慶応大学医学部は75.3でさすがに当時から高い。

日医が64.4、昭和が61.0、慈恵が57.2でまあまあであろうか。

ところが、

順天堂55.3、日大54.6、独協51.8。

さらに驚きは、

北里49.5、聖マリ48.6、埼玉医科45.9、杏林44.8。

歯学部並みである。

「合格確実」の偏差値である。

今すべてが60台後半であることを考えると、

なんという時代の変化であろうか?

息子・娘を医学部に入れたいと思う医師たちが

目を丸くし、戸惑い、悪戦苦闘するのは致し方ないであろう。

親たちが昔の発想で予備校選びをして落胆する結果を

何度も味わう現実があるわけである。

現代の医学部入試の在り方の是非は別として

この現実にしっかり本質を見つめて対応しなければならないのである。