GHSの特徴の一つに、卒業生がよく訪ねてくるということがあるらしい。
「あるらしい」というのは私は他の予備校のことを知らないので
それが普通と思っていたのだが、
「めずらしいですよね」と言われたからである。
先日は一橋大学に進学して今ある出版社に勤めているという女性の卒業生が
近くまで来たというので訪ねてきてくれた。
現在大学生の卒業生もよく遊びに来てくれる。

私は20代に横浜の中高一貫校で教師をやっていた時代から、
卒業生の結婚式には出ないと公言している。
一人に出たら公平性からいって他を断れなくなるからである。
まして予備校はそういうこと以上に
生徒との関係が高校や大学の教師・教授との関係とは違うのだから
結婚式に出ることはまずないのだが、まま例外が起こる。
先日、婦人科の医師になっている卒業生の結婚式に出ることになった。
行ってみると、その卒業生である新婦の隣が私と天野先生の席になっており、
案の定、マイクを持たされる羽目になったことである。
形式ばらない家族と仲間による人前結婚式および披露宴とはいえ
主賓席は職場の上司か大学の恩師であろうに・・・。
新婦から、「生き方そのものに大きな影響を受けた恩師です」と紹介を受けたのは
身に余る望外の光栄であった。

さて、それから2か月後、私の知り合いにお目出度があった。
早速病院にお祝いをもって駆け付けたのだが、なかなか聡明そうな女児である。
驚いたのは、先の卒業生の医師がなんとその病院に勤務中で、
すでにその奥様を何度か診察してくれていたということであった。
私とのつながりが判明して、その後も担当してくれることになり、
「安心できてありがたい」と奥様からも感謝されたことである。
世の中狭いなあ、ということでもあるが、
それだけGHSの卒業生が広く活躍しだしているということなのであろう。
GHS生は卒業後の横のつながりも強く、目に見えないネットワークも広がりつつある。
現在GHSは医学部志望者が多いので、
ある卒業生が冗談半分に
「将来、GHS病院を作りましょう!」と言ってくれるのも
また楽しい夢ではないか。